陽射しに入って
掲載日:2026/09/05
光のなかに溶けていく沈黙と、届かない言葉。
触れることはできなくても、確かにそこにある「影」を通じて描かれる、二人の静かな距離感と切ない繋がりを綴った詩です。
日差しのなかに、ふと迷い込んだような気がした。
今までそこにあったはずの、あなたの冷ややかな沈黙。その輪郭が、いつのまにか光に溶け、頼りなく揺らぎ始めている。
「暑いね」と、ありふれた言葉を口にしてみる。
声は光の粒子に阻まれ、あなたの耳に届く前に、静かに弾けて消えた。
日差しに入って。
その場所で初めて、私は私自身の影が、あなたの方へ、一筋の細い糸のように伸びていることに気づいた。
影はあなたに触れることはないけれど、
確かに、そこにある。
ただ、そこにあるだけで。
まばゆい光のなかで揺れる距離感と、言葉にならない情熱を描いた作品です。
冷たい沈黙が日差しに溶けていく微細な変化と、届かない声の代わりに相手へとそっと伸びる影の存在。触れられなくとも確かに繋がろうとする、切なくも静かな詩情を表現しました




