第24話 最終決戦の宣告:二十五人の心が一つになる奇跡
(前話からの続き)
八人それぞれの成長を噛み締めていた訓練場に、セレナが再び入ってきた。彼女の表情は、いつになく深刻だった。
「皆さん、お集まりいただきありがとうございます。実は、緊急でお呼びした理由があります」
八人が身を乗り出す。セレナが古い書物を開いた。
「王国の北東部に、巨大な瘴気の源が発見されました」
地図上に示された場所は、これまで誰も近づけなかった『忘れられた大地』。
「その規模は……これまで皆さんが浄化してきた全ての都市を合わせた、さらに十倍以上です」
全員が息をのんだ。
「それが、瘴気の本当の源なのね」ミナが静かに尋ねる。
「はい。各地の瘴気は、全てそこから流れ出ていました」セレナが頷く。
アオイが冷静に分析する。「つまり、そこを浄化しない限り、また瘴気が戻ってくる可能性がある」
「その通りです」セレナが重く答える。「そして、その規模の瘴気を浄化できるのは……」
ミナが結論を出した。「私たち全員が力を合わせた時だけ、ということね」
八人は顔を見合わせた。二ヶ月間、それぞれが別の場所で戦い、成長し、強くなった。そして今、再び一つになる時が来た。
「みんな」ミナが立ち上がる。
「もう一度、8人で一緒に戦いましょう」
「もちろんよ。それが私たちの使命だもの」ユカが即座に答える。
ハルが力強く頷く。「効率的に考えても、全員で挑むべき相手ね」
エマが自信を持って言う。
「完璧じゃなくてもいい。みんなで挑戦することが大切」
リコが明るく続ける。
「弱音を吐いてもいい。みんなで支え合えば大丈夫。そして、私たちの絆の歌を奏でましょう!」
8人の決意が固まったその時、訓練場の扉が開いた。
各チームのメンバーたち、十七人が一緒に集まっていた。
「私たちも、一緒に戦います」エルネストが代表して言う。
「皆さんから学んだこと、今こそ活かす時です」
マリアも頷く。「私たち、もう初心者じゃありません」
レインが力強く宣言する。「二ヶ月間、皆さんと共に戦ってきました。だから、最後まで一緒に」
二十五人全員の想いが一つになった瞬間だった。ミナは涙を浮かべながら、仲間たちを見回す。
「ありがとう。本当に、ありがとう」
そして、力強く宣言する。
「それじゃあ、二十五人全員で、最後の戦いに挑みましょう!」
全員の力強い「はい!」が、訓練場に響き渡った。
セレナが最後に静かに言った。
「皆さん、これは第二章の終わりであり、最終章の始まりです」
彼女は古い書物のページをめくる。
「古の聖歌隊の記録にも、最後にこう記されています」
セレナが古い文字を読み上げる。
「『真の力は、一人の完璧さにあらず。多くの心が一つになりし時、奇跡は起こる』」
その言葉が、全員の心に深く刻まれた。
二ヶ月間の別々の戦い。それぞれが学び、成長し、強くなった。そして今、再び一つになった彼女たち。
「ねえ、みんな」暗闇の中、ミナが呟く。
「私、この二ヶ月でたくさんのことを学んだけど。一番大切なのは、やっぱりみんながいてくれることだって分かったわ」
静かに、他の七人が同意の言葉を返す。
「私も」「私たちも」「同じ気持ちよ」
「みんながいるから、強くなれる」
「みんながいるから、前に進める」
「みんながいるから、怖くない」
「みんながいるから、希望が持てる」
8人の声が、一つのハーモニーを奏でた。それは、離れていた二ヶ月の間も決して途切れることのなかった、心の絆の証だった。
最後の、そして最大の戦いが、すぐそこまで迫っていた。だが、彼女たちの心に迷いはない。絆の力を、信じているから――。
――第二部 完――




