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1、虚無

 今日は休日の14時。台所には昼飯で使った茶碗に水が溢れそうなほど入っていて、水道からはポタポタと水滴がたれて誰もいない部屋の中に響いている。隣の部屋では太陽の光が雲にかくれて入ってこない。ベットの布団は蹴り飛ばされて半分近く床についていて、シーツもシワシワになってる。そんな部屋の中で1人パソコンに向かってゲームをしている男が1人いた。


「・・・」


カチャカチャ


 1人しかいない部屋でキーボードのタイピング音がずっと響いている。その音からは力強さも弱々しさも感じられない、なんともいえない音だった。


ブー


 ゲームの最中、スマホから1件の着信音がきた。男はキーボードとマウスから手を放し、スマホを両手で取って何の着信か確認した。待ち受けを見ると友達からロインがきていた。ロインを開いて内容を確認すると、


12:58 今日二時からゲームしない?

14:04 ごめん。今日用事あるからできそうにない


 自分が送った、今日ゲームできるかどうかの返信が返ってきてた。まぁ確かに休日だしなにかしら予定が何かしらあるのは全くおかしくない。今日が無理でも都合が合えば今度でも一緒にゲームしてくれる。それでも1人だと、どんなに面白いゲームでもずっとしてたらさすがに飽きてくる。自分はペナルティをくらいつつもゲームを閉じて、ヨーチューブを開いた。チャンネル登録している自分の推しの配信者が配信してるかどうか確認してみると、自分の登録している人は誰も配信をしていなかった。自分は足で床を押して机から椅子を離すと、窓の方を向いて


「はぁーー」


 大きな溜め息をついた。何秒か窓から見える景色を見たあと、椅子を戻してヨーチューブの画面に戻った。自分は検索欄に新作ゲームと打ち込んで面白そうなのがないか画面を下にスクロールしていった。そうしているとある1つの動画が目に止まった。視聴回数は1.7万ほどで、サムネを見た感じRPG系のVRゲームの紹介動画だと思った。そういうものには手をつけたことがなかったので、どんなものかと動画を見てみることにした。動画を見てみて思ったことは、自分がVRだと思っていた物がそうではなく、最近新しく作られたフルダイブでゲームができる物らしい。そして今回紹介されていたゲームは、その新しく作られたものでプレイできる最初のゲームらしい。ゲームのあらすじを聞いた感じは異世界のような世界で繰り広げられるらしく、ありきたりっちゃありきたりだけど、それでもフルダイブで異世界のような場所に行けるというのは興味がそそられる内容だと思う。自分は最近今のゲームに飽き気味だったし、新しいものをやってみてもいいと思い機械とゲームを買うことにした。正直結構悩んだけど、自分は迷ったら買う派なので、動画に貼られていたURLからサイトにとんで、カートに入れるをポチッ、購入するをポチった。値段は8万円ぐらいしたが、今までバイトで貯めたお金がたんまりとあるから難なく買うことができた。..........


「はぁー、...アニメでも見るか」


次の日


自分は冷凍庫からお米の入ったタッパーを電子レンジに入れて600wで30秒ほど温める。温めている間に自分はツナの缶詰を開けて、油を切り器に移す。そこにマヨネーズを加えて、スプーンで混ぜるとツナマヨの完成!温めたご飯をタッパーから茶碗に移して、ツナマヨを上に乗せて、この前買った味のりを手で細かくちぎってご飯の上にかけたら簡単で美味しいツナマヨご飯の出来上がり。冷蔵庫から2Lのお茶のペットボトルをコップに入れツナマヨご飯と一緒にパソコンがある机まで持っていった。椅子に座り、お茶を飲み、ご飯を1口頬張る。パソコンでヨーチューブを見ながらご飯を食べてると、


ピンポーン


家のチャイムが鳴る。自分は椅子から立ち上がりお茶を1口飲んでから玄関まで歩いて、手を伸ばしてドアを開けた。


「はーい」

「あ、これお届け物です」

「...ありがとうございます」

「では失礼します」


配達員がドアを閉めると、自分は届いた段ボール箱を持ってリビングの小さい丸机の上に置き、ハサミを持ってきた。ここで気をつけないといけないのは、ハサミで切る場所の先に手を置くことだ。上手く切れないとき力任せにやろうとすると、勢い余ってハサミで指を切ることがある。自分はそのことに気をつけながらハサミでガムテープを切り、段ボール箱を開けると、中には箱によく入ってる押すとプチプチする、よくある名前はわからないやつとゲームの機械が入った箱が入っていた。ゲームの箱を外に出して、早速中身を取り出しゲームをする準備をした。し終わった後は、一旦食べかけだった昼ごはんを食べた。自分はヨーチューブを見るのをやめ、今回買ったゲームの攻略サイトを調べた。最近できたばかりのゲームだから、そこまで詳しいことなどは書かれていなかったけど、初めにしたほうがいいことが書かれていたので、食べ終わったら早速やってみようと思った。自分はそう思い、ご飯を急いで食べ終えて水に浸しといた。


「よし!やるか」


 自分は部屋に戻るとゲームの機械を頭につけて、ベッドに横になった。すると自分が買ったゲームが自動で開かれ、ゲームが始まった。暗い何もない中から一転、自分の目の前には快晴な日の雲の隙間から差し込むような、まぶしく、幻想的な光が差し込んできた。

 


投稿頻度多分一週間おきぐらいを目指します

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― 新着の感想 ―
辛くなった時、いつもこの小説を読ませていただかせてもらってます。
初めて読んでみましたが、小説の面白さがわかる一冊でした
 
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