其ノ零
ぐだぐだ文章です
振り返ると失い続ける人生だった
これは俺の夢か…?
『逃げて…』ーーー母様!!『お前だけは』ーー父様!!『ごめん…先に逝くね』ーーー美空!!
何だ?訳がわからない
『俺が無能なせいで』『ーーー憎い』『恨めしい』
『塵が何故生き残る?』『この疫病神が!』
痛い。痛い。痛い。辛い。辛い。辛い。
何故だか夢の癖に生々しい
『この道の先には…』『…例え此の身が…』
『俺はーーー…』『白夜様!!』
あぁきっとこれは
『お前は無知だーーー』『妖も人もーーー』
『他に道は無かったのか?』『…終わりにしよう』
誰よりも才能が無い
禁術もたくさん犯した
たくさん失った
『手遅れだ…』『諦める…?』『命ずる…』
そうだ
これは
未来の俺だ。
「ーーーーーーーッッッ!!!」
俺は布団から飛び起きる。夢?動悸が治らない。
肌小袖が汗でぐちょぐちょだ。気持ち悪い
水を飲もうと水差しを探すが無い。
おかしい。不審に思い辺りを見渡す
「ここは何処だ?」
俺の部屋では無い。
部屋は研究資料で埋もれているはずだ。そもそも布団で寝ているのが可笑しい。俺は資料以外何も置いていないはずだ。
だがこの部屋は生活感がある。
よく手入れをしてある卓袱台に座布団に箪笥
何だか懐かしい部屋だ。
監禁の可能性を疑ったがよくある妖避けの結界以外、結界や札の類が貼られていない。
障子を開け外を見る。
「ーーーーーー!!」
空が見える。まるで千年前のような美しい空が
何故???
障子の外には朝日を浴びて生き生きとした草花
そして俺の頬に一筋の雫が伝う。何故なら
「父様?母様?」
俺の幻覚か十四の時に無くした両親の姿が見えた
から。
母様が俺に気付いたのか此方の方に手を振るが俺が泣いているのに気づき驚きの表情を浮かべ父様に声をかける
俺は自分の頬を抓る。うん。痛い
やっと悟った。俺は
過去に戻ったのだ。
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