第7話
この話はフィクションでであり実際のものとは一切関係ありません。
美しく光る星が夜空に浮かぶ中シュウとガブリエルは倒れていた女性を施設の治療室へ運ぶ。
そして二人は女性をベッドへ寝かす。
「ちょっと集中して検査を行うから二人にしてもらえる?」
「わかった。俺はリョウの様子を見てくる」
「そうしてもらえると助かるわ」
そういってシュウは部屋を後にした。
今日も昨日も大変な気分でいっぱいのシュウ。
少しホームシックになりかけの気持ちを紛らわすためにリョウの部屋へ向かう。
そしてリョウの部屋へ着きノックもせずに扉を開ける。
そこにはベッドから起き上がったリョウの姿があった。
「リョウ、大丈夫か?」
リョウはまだ眠そうに応える。
「うん。まだ起きたばかりで少し眠いけどね」
そういうとリョウは大きくあくびをして背を伸ばした。
「お前昨夜のこと覚えてるか?」
シュウの質問にリョウはため息つきつつ応える。
「ん~、水に包まれて。そこからは夢を見るような感じでしか覚えてないな。いきなり強くなって化け物を勝手に倒してるような…。
そういえば、暗い夢の中で誰かに会ったなぁ。何か呟いてた…。」
「そうか…」
「シュウは何か知ってるか?」
「メフィストのやつが友達と話すようかのようにお前と会話していた。
お前の中にあいつの友人が混ざってるんだとよ」
「そうかぁ、私の中にまだ知らないやつがいたとはね。この世界はなにもかもが常識離れだよな…」
「そうだよな。お前が女なんて今だに変な気分だよ」
二人は同時にため息をついた。
「そういえば私の体は女だろ?女神の体とか興味深いだろ?」
リョウはシュウに悪巧みをするかのように話し掛ける。
「おぉっ!いいねぇ!」
シュウも急にテンションが上がりだした。
「私も実はこの体よく見てないんだ。せめて見るくらいならなぁ」
二人は気持ち悪く笑い出す。
リョウは服を脱ぐ体勢に入った。
「せーの!。
…!!痛っ…!!」
二人は激しい腹痛に襲われる。
そして何かの憎悪を感じた。
二人は冷や汗だらけになる。
「……多分女神様がお怒りになられたんだな」
「…あ、あぁ、そうだな。そるに俺はお前の女神の兄貴だったっけな。」
二人は冷や汗の顔に苦笑いしながら話した。
そして二人は大笑いした。
「ははは、やっぱりお前は姿が変わってもリョウだな」
「ふふふ、あんたもね。」
「しかも、喋り方が男か女かのような感じで変だし。」
そしてまた二人は大笑いをする。
そんなときドーンと爆発するような音が聞こえる。
「なんだ!!」
「わからない。あっちのほうからよ!!」
「奴らかもしれない。行くぞ!」
「もう!病み上がりそうそうだっていうのに!!」
そういって二人は爆発音がなったところへ走って向かった。
爆発が起こったかと思われる部屋からは煙りが出ている。
そこにはラファエルとルシファが咳込んでいた。
煙りの中には身長2.5mほどの大きな人影が立っている。
リョウとシュウは銃と大剣を出して構えた。
煙りが薄れ、出て来たのは大きく曲がった角を二本生やした人間の骸骨のようだった。そして大きな羽が背中にあり、強靭な肉体でタツノオトシゴのような皮膚をしている。
二人はその魔人のような姿を見てまた震えた。
「こ、こいつがやったのか…」
「ゴホッ…ローちゃんもシュウちゃんも安心しなしゃい。そいつは味方じゃ。…ゴホッ」
ラファエルがむせながら話す。
シュウとリョウは言葉を疑った。
そしてルシファが話しに入った。
「こいつは俺が呼んだんだ。
久しぶりだな、デーモン。」
魔人の姿をしたものに話しかける
「ルシファか、久しぶりだな」
二人はラファエルの言葉が理解できず、ルシファとデーモンの姿を見て不安と恐怖が心に渦巻くのであった。