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Noon nighT  作者: ラト
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第6話

この話はフィクションでであり実際のものとは一切関係ありません。


「朝か…。いや、ここはずっと夜だったな…。」

そう言ってシュウはベッドから体を起こした。


昨夜のことを思いだし、重たくため息をつくのであった。

「早く帰りてぇな…」


ここはシュウが召喚された施設の個室。ベッドと机だけの何も珍しくない殺風景の部屋。



シュウはうつむいていたが、ハッとリョウのことを思いだし部屋を出てリョウの部屋へ向かった。

勢いよくリョウの部屋の扉を開くとそこにはリョウとリョウを看病するかのように隣で椅子に座ったガブリエルがいた。


「レディの部屋にはいるときはノックぐらいしなさい」


「うるせぇ、リョウは大丈夫なのか?」


「まだ目を覚まさないけど体調に問題ないわ。

昨夜の戦いで相当体力を使ったんでしょう」


「そうか…。」

シュウはまだリョウが目覚めないことにがっかりとした気持ちで肩をさげた。


「でも本当にこいつがリョウだとはなぁ。姿形変わり果てすぎだろ。」


「仕方ないじゃない。このこは男性の魂だけど、女性モデルの機械のホムンクルスに貴方の妹のアルテミスが宿ってあるだから。」


「そういえば俺の体には太陽の神が宿ってんだな」


「えぇ、貴方は剣に貴方の魂とアポロンを宿してある。それに貴方も男性の魂だからね。」



「なるほどそれでこいつは女なのか…。なんかわけわからん気分だ」


「でも記憶も魂もリョウよ」

「あぁ、不幸中の幸いで俺にとっての救いだ。」


二人はリョウをみてフッと笑った。


「じゃあ、俺は外へ散歩でもしてくる。」


「気をつけてね。いつ奴らがでてくるかわからないから。」


「わかってる。」


そういうとシュウはゆっくりとリョウの部屋を跡にした。


施設からでたシュウは夜空を見上げ、とぼとぼと思いに耽ってに歩く。


気がつくと施設から少し離れた公園まで来ていた。


街灯があるが辺りは木でかこまれた周りより少しばかりほの暗い公園だった。


シュウはベンチへ座り再びため息をついた。


しばらくぼーっと夜空を眺め、その後何気に隣を振り向いた。

視線の先には街灯の下からシュウと同じように空を眺める男が立っていた。


するとその男も振り向きシュウと視線が合った。

その男はマントをつけた戦士のような服装をしていた


「お前は、俺を知っているか?」


目が合って黙っていた男はシュウに話し掛けてきた。


「え…??いや、知るわけないだろ。」

シュウは質問にビックリし戸惑った感じで応える。

「そうか…俺は自分が誰なのか知らない。気づいたらここにいた…」



シュウはまた厄介なことになるかと思いその場をすぐに立ち去ろうとした。

「待て…。」


シュウは嫌な予感でいっぱいになった。


「俺はなぜだかわからんが戦い方は身体が覚えてる感じだ。もしかすると戦ったら記憶を取り戻すかも知れん……俺の相手をしろ。」そういうと男はシュウと同じように腕から指先そしてその先へ魔法陣が通り抜け、140cmほど剣を召喚した。


シュウは完全に面倒に巻き込まれたようだ。


「なんでだそうなるんだよ!」


「うるさい…。俺と戦え、さもないと、殺すぞ…」


そういうと男はシュウにいきなり切りかかった。


シュウは慌てて避ける。

「くそぉっ!なんてイカレまくりな野郎なんだよ!」

そういってるそばからまた男はシュウに切りかかった。

必死に避けるが次から次えと斬撃がシュウに降り懸かる。


シュウは避けるばかり。だがさすがによけきれず手や足に浅い切り傷をつけられた。

「………もう我慢できん。…やってやろうじゃねぇか。俺も最低な気分だったんだ。お前みたいなやつ半殺しにしてやる!」

そう言ってシュウはウサ晴らしをするかのように刃渡り3mの大剣を召喚した。


「そんな大剣で戦うには邪魔でしょうがないだろう」


「こいつは身体の一部のようなもんでね。腕を振り回すのと全く変わらない感じなんだよ。」



「そうか…それなら問題ない!!」

そう言って男はシュウに切り掛かる。

それをシュウは大剣で受け止める。


そしてシュウはそのまま薙ぎ払うように振り切る。


男は上手くかわす。


そしてシュウと男はの剣は激しく交じりあう

剣と剣がぶつかりあう度に火花が飛び散る。

二人の戦いには誰も手出し出来ないほどに隙がない。


二人は同等の力だ。

そして一行に勝敗はつかない。


だがシュウはこの戦いは最初、恐怖や怒りでいっぱいだったが、だんだんと楽しみが体の底から湧き出し始めた。


そして男も同じ気持ちになっていた。


「おい、お前! 名前は!」

「俺か? 俺はシュウだ!」

二人は剣の火花が散る中会話をし始めた。


「お前は名前は覚えているのか!」


「俺はスラムだ!」


お互いの斬撃がぶつかりあう。


「そうか。おい!スラム!!なんだこの戦いの面白さは!」


スラムも戦いながら応える。


「知るものか!だが俺も最高にいい気分だ!」

二人は必死に戦うが笑顔だった。


そんな戦いが続く中、お互いはこれが最後の一撃にするかのように大きく振り切る。


大きい一撃が二人の交じりう二人の剣にぶつかりあった。


そして二人とも膝をついた。


「はぁ…はぁ…勝負はお預けだな…。」

「はぁ…、あぁ…」


そんなことろにガブリエルが現れる。


「貴方たち何やってたの?汗だくじゃない。」



「はぁ…、なんでもない。ところでこいつはスラムって言うんだが、記憶喪失みたいなんだ。何か知ってるか?」


シュウとスラムはガブリエルを見詰める。


しかしガブリエルは首を傾げる


「聞いたことないわね…。」


「そうか…。」

スラムは疲れた身体を起こし、立ち上がる。


「俺は自分が何者か確かめる旅にでる。世話になった。」


そういうとスラムは足元に魔法陣が現れ、光と共にどこかへ消えた。


「お、おい!…あいつどんだけ思いたったらすぐ行動派なんだよ。せっかく、一緒に世界救いを手伝ってもらおうとおもったのに。」



「でもあの人、不思議ね。あんなことできるなんて」

「どうしてだ?」

シュウは出来て当たり前みたいに応えた。


しかしガブリエルはあごに手をつけて話す。

「天使や悪魔ならともかく、普通の人間だったあんなこと出来るわけないじゃない。なのに私は彼を知らない…。」


「そうか…」

シュウは納得した。


「まぁいいわ。それよりリョウが目覚めたの。早く帰りましょ」


「そうか!!よし帰るぞ」



そして二人で施設へ歩いて帰る。


もうすぐ施設へつくそんなときに目の前にとても美しい女性が倒れていた。


「誰か倒れてるわ!」


ガブリエルは急いで女性のもとへ駆け寄る。


「おいおい、なんでここはこんなにトラブルが多いんだよ。」



シュウは疲れた声でため息混じりにつぶやいた。

「シュウお願い、手伝って!!」


「わかった。でもこいつも誰なんだよ」


二人はその倒れた女性を抱え施設へ急いで運びこんだ。


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