第3話
この話はフィクションでであり実際のものとは一切関係ありません。
「ん〜あなたのいうのが全く理解できませんが」
シュウはまた困った顔で女性をみた
「まずは闇の十字…これはあなたたちの世界ではグランドクロスっていってると思うわ。
そして太陽と月が食われると言うのは日食ね。
そして全てが混ざりし時が今よ。」
「?」
「ここの世界はあなたたちの人間界、天界、魔界、冥界、色々な世界が混ざりあってる世界なの」
「はぁ?」
「じゃあ、この風景を見て」
すると水晶がまた光りだした。
「これは東京タワー…?え?川?」
東京タワーの横を綺麗な川が流れていてそこからまた綺麗な花畑が広がっているのだ。
「これは…」
「これはね。あなたちの世界の東京タワーと冥界の三途の川よ」
「ありえん…」
シュウの目は事故現場に出くわしたかのような目をしていた
そして他にも色々な風景をみせられ、やっとこの世界が異常なことを悟ったのか顔つきが変わり深刻な顔になって女性の顔を見て話した
「このままだとまずいんだよな…。」
「まずいのはこれだけではないの…」
「な!?」
女性はいくつかの風船を取り出した。
「簡単にいうと、この世界がこの風船。で、この風船がほかの世界。でもほかの世界の風船を、全部一つの風船に詰め込むと…」
「……風船が耐えられなくて破裂する…!?」
「じゃあ、そこにいた人たちは?!」
「まだ元の世界にいるわ…。でも時間の問題よ。」
「どうして?」
「クロノスが今時間を止めてるわ。
でもいつでもつか…」
「そんなこともできるのかよ…」
「私たちは人間じゃないからね」
「…で、俺はこれからどうなるんだよ…」
シュウの顔は俯き悲しんだ声で聞いた
「あなたはこれから本当に悪いけんだれども大事なことをしてもらうわ」
女性は申し訳ない顔をしながら応えた
「え。」
シュウはさらに悪い知らせを心配するかのように言った
「あなたの精神は私たちに召喚されたの。さっきいた3人はあなたに力と体あたえ、そしてこの世界に召喚したの」
「なんなんだよそれ…」
「おかしいと思わない?あなたはの世界の時間の止まってるのにあなたはここへ来てる…」
何かに気づいたかのような表情をし、肩の力が抜けた。 女性は自分に明らかに理解を求めようとしている。この服装にわざわざ自分をここへ呼び大事なことをしてもらうと言ってまできているのだ。
だいたい悪い予感はあたる。
「これを止めるにはどうしたらいいんだよ…」
「理解してくれたのね…」
「あぁ…」
「あなたたちにはこれの原因追求と阻止をしてもらうわ」
シュウは大きいため息をつき枯れた花のように頭を垂れた。
無理もないだろう、急に違う世界に呼ばれ知らない人間から想像を超える話と期待をされたのだから。何かの手伝いぐらいだと思っていたのにほとんど自分が軸になって行動する役割を担わされたのだから。
「なんで俺なんだよ…」
「召喚に幸運の祈りをかけて出てきたのがあなただったの…」
「そっかぁ…、じゃあ俺にしかできなくて、俺がいなかったら色々な世界が滅びるんだろ」
「えぇ…」
シュウは自分にしか出来ないという優越感と世界を守りたいという気持ちを餌にし、ヤケにななり目つきをかえた。
「わかったよ」
「ありがとう。」
女性は安心したかのように微笑み続けてはなした。
「じゃあ、あとはこの人たちに任せるわ」
出てきたのは先ほど目の前にいた3人だった。
女性は三人を一人づつ紹介する。
若い男の人、名前はルシファ。どこか冷たい視線をしてシュウと同じ歳ぐらいの男だ。
そして中年のちょいワル系のおじさん。名前はセラフィエル。とてもちょいワルな感じのわりに温かい表情をした隅に置けないような感じの男。
そして眼帯をした男はサイクロプスという。無口で山男のような感じの剛腕を持った男だ。
「よろしくお願いします…」
シュウは三人と握手を交わした。
「じゃあ、早速だが本題にはいる」
ルシファがシュウに話し出す
「最近…闇の十字の出現いらいか、9体存在するというの謎の化け物が現れ始めた。それを退治してもらう。」
「化け物って…俺が?」
シュウは不安な顔つきになりその場にいる人たちと目を合わせた。そんな物まで存在するとは思わなかったからだ。
すると今度はセラフィエルが優しく話しだした。
「安心しなさい。お前の体は特別だ」
「今、お前の体は武器で出来ている。村正、グラム、十束剣から作りあげ、柳生十兵衛、シグルズたちの剣士の力と酒天童子の力を借りてできている。そして数々の祈りの力と…アポロンをお前に宿してある。」出てくるのは神話などに登場するものばかり、そして宿すやら武器から出来ているやら、また理解を超える話しばかりだ。話しを聞くだけで疲れていく。
しかしながら、先程とくらべ何故か頭の中が整理され、理解ができるようになってきた。
「難しい話しだが何故か理解できるだろう。お前に太陽の神アポロンが宿っているからな。からだが異世界のもと融合し、そしてそれに慣れてきたんだ。」
なるほど、そういう顔をしてシュウは頭の中のものがまた理解できた。
「だが、今アポロンがいないということは、太陽がないということだ。」
「じゃあ、俺たちは凍え死ぬんじゃ」
シュウが、大きな声で応えるが、その声を止めるかのようにルシファが話しだす。
「安心しろ、お前たちの物理的法則はこの世界では適応しないものも多い。太陽が消えたからといって急に温度が下がるものでもない。もともとおれたちの世界は熱さや冷たさという感覚や概念が存在しなかったからな。エネルギーも無限に放出するものも存在する。だがお前たちの世界が混じり始まったから適応するものも少しばかりあるようだ。」
「だからこの世界は夜なんだな」
シュウは理解して応え、少し安心したかのように肩を撫で下ろした。だか自分の世界の法則と掛け離れているので理解出来てもどこかモヤモヤした気持ちにもなった。
「だが太陽と月は何故消滅したのだろか…。お前の中のアポロンは何か言ってないか」
セラフィエルは期待をするかのような顔をしてシュウに聞いた。
「わからねぇよ。グラウンドクロスだからじゃねの?」
「理由も無しに消滅はしないだろう」
「そうか…」
「でも消滅したのになんで俺の中にアポロンはいるんだ?」
「神には死というものが本来ない。でも世界が交わり始めて似たものが存在しはじめた。
人魚が泡になるように我々はクリスタルになるようになった。」
「人間の死に対する恐怖が少し理解たがな…」
セラフィエルの話にルシファが最後に付け加えるように話した。
「しかも我々はこの姿が本来の姿ではないのだ。世界が混ざったせいで姿は変わった。まぁ、全てのものがこのようになったわけではないがな。」
「俺たちの世界の誰かと混ざりかけてる感じか?」
「そんなところだよ」
話はが人だをらくし、一旦鎮目がつづく
「…そろそろ武器の説明をしよう…。」
眼帯の大男サイクロプスが初めて口を開いた。
サイクロプスは武器士で数々の神の武器を作ってきたという。
「お前の身体は武器で出来ているといっただろ。右手から剣を召喚する感じに強く念じろ」
「え?こうか?…」
シュウは目をつぶり、てを前にした。
そして眉間にシワがより強く念じた。すると腕に対して腕輪のように魔法陣が現れ、手首へ向かい、手を離れ、そのまま真っ直ぐ進んでいく。そして魔法陣が通った跡にはば30cm長さ3m程の鈍色だか太陽のように輝かしい大剣が出てきたではないか。
サイクロプスは満足気に笑みをうかべ、目をつぶったシュウに話しかける。
「手元にあるものを掴んでみろ。そして上へ振りあげろ」
「これか…」
シュウはその3mの大剣を掴み軽々しく上へ振り上げた。
「重たくないか?」
「あぁ…、まるで腕の一部のようだ…」
「目を開けてみろ」
シュウは言われるように目を開け、剣を見上げると目を玉のように丸くし、夢でもみてるかのような表情をした。
「どうしてこんなもの持てるんだよ。すごすぎだろ。」
焦るような声で聞いた。
「さっきお前が自分で話した通りだよ。お前の体の一部なのだ」
「名前はそうだな…サンライズ・インフィニティ。」
「無限の夜明けか。…いい名前だな。」
「ふっ…、お前はいい男だ」
名前まで褒められたせいか、サイクロプスは喜んだ。
「さて、もうすぐ時間だ。地上へ上がるぞ。練習はそこでやる。剣を戻れと念じろ。」
「戻ると念じる…」
すると大剣は魔法陣に包まれフッと霧のように消えていった
「剣はまたお前の中へもどった。さっきのようにすればいつでも出し入れできる。では上へ上がろう。」
同刻、リョウのほうは…。
「なんなんだ、ここは…」
「ここはお前たちのいた世界ではない…、それより服を着ろ。」
そこにいた子供がこう言いいながら白衣を投げ渡した。
リョウは自分の身体を見た。
「うえぇー!!なんなんだよこれぇー!!」
するとあろうことか自分の身体が女になっていたのだった。