第68話 日没後の観覧車
僕たちはあれから15分ほど歩いて観覧車乗り場に着いた。
しかも、運がいいことにあまり混んでいなかった。
僕たちはその観覧車の乗車料金を確認した。すると、1人1000円だったが、カップルで二人で1200円になった。
「紗奈ちゃん、チケット買ってくるね」
僕はそういって、チケットを買いに行こうとすると、紗奈先輩が僕の手をつかんだ。
「一緒に行かせて」
紗奈先輩にそういわれたので、僕は「うん」と行って、紗奈先輩と一緒にチケット売り場まで行った。
そして、僕は財布の中にあった1200円を販売員の人に渡した。
そして、チケットは紗奈先輩が受け取って、僕たちは観覧車乗り場に並んだ。
僕たちが乗ると時はあまり混んでいなかったので、僕たちはものの5分ほどで観覧車に乗ることができた。
そして、観覧車には紗奈先輩とは対角線上に座らされたが、僕はすぐに紗奈先輩の隣に座りなおした。
「あやちゃん、今日はありがとう」
「こちらこそ、今日は楽しかったよ」
僕たちが観覧車に乗ったころにはもう日が沈んでしまっていたので、観覧車の外の景色は、ライトアップされていたりしているところや、町中の街灯が見える感じだった。
それでも、観覧車からの景色はとてもきれいだった。
「あやちゃん、観覧車の上の方で抱きしめたい」
僕はそう紗奈先輩に言われて嬉しかった。
そして、観覧車が上の方に行くと、僕たちは抱き合った。
そのまま僕たちは15分くらい抱き合ったままだった。
そして、僕たちは席に座った。
「そういえば、あやちゃんはショートボブの髪型好きなの?」
「うん、だって髪結ばないでいいし、なんか、僕に似合う感じがするんだ」
「あやちゃん、ショートボブ似合っているよ。私、中学の時に一回ショートボブにしたことがあるんだけど、全然似合わなくって、でも、あやちゃんが自転車立ててくれた日に美容室に行って、そこで、『ショートカットなら似合うと思うよ』と言われて、決断したんだ」
「紗奈ちゃんも短い髪型似合ってるよ」
「私、そういわれて嬉しいな~」
僕たちが話していると、観覧車はすでに回り切りそうになっていた。
「ご乗車ありがとうございました。お気をつけておかえりください」
そんな感じに係員に言われて、僕たちは観覧車を降りた。
「そういえば、今日遠いところ来てたんだ。もう帰らないとやばいかも」
紗奈先輩がそういったときに、僕は時間を確認した。すると、時刻はもう7時になっていた。
「たしかに」
僕はそういった。
「あやちゃん、今日は楽しかったねけ
「うん」
そうして、僕たちは家まで帰った。
家に帰ると、もうほかの家族は夕食を食べ終えていた。
そのため、僕はお母さんが用意してくれていた。夕食を食べ、特にやることがなかったので、今日は早めに就寝した。