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紗奈先輩と付き合ってみたら。  作者: くわがた
1年生3学期編
60/181

第60話 放課後の教室で

 今日は月曜日で普通に学校があった。しかし、今日は全ての部活動がない日だった。

僕の所属しているチアリーディング部も紗奈先輩が所属しているバレーボール部も例外ではなかった。

 そのため、僕は授業が終わると、紗奈先輩の教室に行った。

「図書室行かない?」僕はそう聞いた。

「うん」紗奈先輩はそう言って立ち上がった。

 そして、僕たちは図書室に行って、面白そうな本を二人で読んだ。

そして、その本の第一章を読み終わると、紗奈先輩が「教室に宿題のプリント忘れちゃった」と言った。

「今から取りに行く?」

僕がそう聞くと、紗奈先輩はうなづいた。

 そうして、僕たちは紗奈先輩の教室に向かった。

僕は紗奈先輩の前の席に座った。

「紗奈ちゃん、しばらくの間ここにいよう」

僕がそういうと紗奈先輩は「うん」と答えた。

「なんか、こんな感じで教室の中に二人だけってことあんまりないよね」

「うん。でも、なんか、いい感じ」

「紗奈ちゃん、結構先の話だけど、テスト頑張ろうね」

「うん。テストが終わったらあやちゃんと遊びたい」

「ありがとう」

「でも、私、一応来年から受験生になるから、あやちゃんとあんまり会えなくなっちゃうからごめんね」

僕は紗奈先輩からこのようなことを聞いて、悲しかった。

「もしよかったら、今年の3月いっぱいで別れよう」

その言葉を聞いて、僕は人生の中で一番悲しかった。

「僕は嫌…だ」

「僕は紗奈ちゃんと別れたくない!」

「あやちゃん、」

紗奈先輩はかなり戸惑っていた。

「紗奈ちゃんとあまり会えなくなっても、僕は紗奈ちゃんと別れたくない!」

僕は大粒の涙を流してしまった。

「あやちゃん、私も別れたいってことではないの。だから、今までより会えなくなってもよかったら私もあやちゃんと別れたくない。だって、あやちゃんはかけがえのない人だもん」

 そうして、僕たちは抱きついた。

きっと今泣いてしまうと、紗奈先輩の制服に僕の涙がついてしまうと思ったが、僕はそんなことを考える余裕がなかった。

 そして、僕たちはしばらくの間抱き合った。

「あやちゃん、ありがとう」

「うん」

僕たちは手をつないで自転車置き場まで行った。

 そして、紗奈先輩と校門を出て少し雑談してから僕たちはそれぞれの家に帰った。

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