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紗奈先輩と付き合ってみたら。  作者: くわがた
1年生2学期編
31/181

第31話 テスト返しとチア部のスタンツ

 今日から二日間はテスト返しの日になっていた。

 一時間目から苦手な情報のテストが帰ってきた。

僕は返される直前に不安になったが、点数は63点でそこそこの出来だった。

 続く二時間目の国語総合古典分野では、82点をとれた。しかし、現代文のほうが38点しか取れていなかった。赤点ではないのはよかったが、古典と合わせて評定が付くので僕はかなりへこんだ。

そのあとは続々とテストが帰ってきたが、点数はそこそこの点数だった。また、赤点は今日のところは一つもなかった。また、翌日のテスト返しについても、一つも赤点はなかった。

 そして今日の部活動で顧問の先生の熊谷先生によるチェックがあった。

僕は「現代文気を付けなよ」とだけ言われて終わったが、中には赤点を取って先生に叱られている人もいた。

また、陽子さんは点数がよかったのか、熊谷先生にとても褒められていた。

「あやちゃん、赤点いくつだった?」

いきなり化尾里君に聞かれてので、僕は「赤点はなかったけど、現代文が少しやばかった」

「俺、赤点3つも取っちゃって、今度の大会終わったら勉強しろと言われた」

「頑張ってね」

僕は化尾里君に笑顔で元気づけた。

化尾里君は少し怒っていたが、すぐに練習が始まった。

 僕は上の人を支えるベース役をやっていたが、いきなり熊谷先生に「大阪をトップにして」と言われたので、僕はとてもびっくりした。

 しかし、実際にやってみると、思いのほか安定した。僕はほかのメンバーが女子なので申し訳ないという気持ちもあったが、実際それを口にする人は一人もいなかった。多分僕がほかの男の子と比べて小柄だからだと思った。

それからは僕がトップで練習をした。

その日の帰りに陽子さんに僕がトップになることについていい案ではないかを聞いてみることにした。

「陽子さん、僕がトップのポジションをやることについてどうだと思う?」

「あやちゃんなら軽そうだし、いいんじゃないと思うけど。ほかのみんなもあんまり嫌がってはいなかったよ。しかも、今までトップやっていた人、出来ればほかのポジションやりたかったらしいよ」

「そうだったんだ。僕が頑張らないとね」

「うん」

陽子さんと自転車置き場で話していると、紗奈先輩も自転車置き場まで来た。

「二人は何話していたの?」

「今部活のことについて話していたよ」

「そうなんだ。ところであやちゃんは赤点どうだった?」

「僕はなかったよ。あと、陽子さんもなかったらしいよ」

「そうだったんだ。私、今日赤点取りかけた」

紗奈先輩の元気がなくなっていった。

「なんかさ~古典のテストで点数見たら25点になっていたんだ。そして、大幅な採点ミスをしていて結局は75点になったよ」

「紗奈ちゃん、どんな間違いだったの?」

「なんかバツの数で点数を数えてしまってたらしいよ」

「紗奈ちゃん、採点ミス気づいて本当によかったね」

「良かったよ」

「本日の最終下校時刻になりました、用のない生徒は速やかに校外へ出てください」

アナウンスが鳴ったので、僕たちは速やかに外に出た。

「二人とも大会頑張ってね」

そう紗奈先輩が言うと、みんなで「さようなら」と言って、家まで帰った。

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