第30話 紗奈先輩と映画
今日は紗奈先輩と初めての映画を見る日だ。
紗奈先輩と付き合ってから四か月ほどが経っているが、映画は二人で見たことがなかった。しかし、何の映画を見るかはまだ決まっていなかった。
今日もいつも通り駅で会うことになっていた。
「あやちゃん、おはよう髪切った?」
「おはよう。髪切ったよ」
「めっちゃ可愛いよ」
「ありがとう」
「一回抱きしめてもいい?」
「うん」
僕たちはハグをした。
そして僕たちは電車に乗ってショッピングモールに行った。
電車では紗奈先輩の隣の席に座った。
そしてショッピングモールに着くと、すぐに三階にある映画館へ向かった。
そしてそこで何を見るか相談して恋愛系の映画を見ることにした。その映画はそこそこ人気だったので中央の席は空いていなかった。そのため、端の席にした。
紗奈先輩がチケットを購入してくれている間に僕は売店でポップコーンと飲み物を購入した。そして映画館のスクリーンに向かった。
映画館の中に入ると紗奈先輩の隣の席に座って、僕はスマホの電源を切った。そして紗奈先輩にも切るように言った。
「紗奈ちゃん、スマホの電源切りな」
「あ、忘れてた」
紗奈先輩はスマホをバッグから取り出し、スマホの電源を切った。
しばらくすると、映画の上映が始まった。
上映開始30分くらいのところで紗奈先輩が寝てしまっていたため、僕は紗奈先輩を起こした。
紗奈先輩は少し焦っていた。
映画のラストシーンでは、紗奈先輩は泣いていた。
映画の上映が終わると、紗奈先輩とゲームセンターに行ってプリクラを撮った。僕はプリクラを撮るのは好きだけど、それ以上に紗奈先輩はとても好きだった。
プリクラを撮り終わると、おなかがすいてきたので、昼食の時間にすることにした。
「紗奈ちゃん、おなかすいてきたから昼食食べない?」
「うん、もう昼だからね」
そう言って僕たちは昼食を食べるためにフードコートに行った。
そこで二人でカツカレーを食べた。僕はあんまりフードコートでカレーを食べてことがなかったので、いつもよりおいしく感じた。
「私、個人的に一か所行きたいところがあるんだけど、あやちゃんも一緒に行く?」
「うん、もちろん行くよ」
僕はそう言ってさなせんぱいと手をつないで結構前に行った雑貨屋に行った。そこで紗奈先輩はシンプルなデザインの大学ノートを10冊ほどと消しゴムを一つ購入していた。
僕もそれにつられて大学ノートを5冊購入した。
「紗奈ちゃん、さっきのゲームセンターでクレーンゲームしない?」
「うん、それじゃあ500円でたくさんの景品を撮ったほうが勝ちね」
「うん」
ゲームセンターに行くと、僕は100円玉が2枚しかなかったため、1000円札を100円玉に両替した。
そして僕はクレーンゲームで取れそうな台を探した。
まずは板チョコレートがそこそこ積みあがっている台をやった。
一回目はうまくいって三枚もゲットすることができたが、二回目はあまりうまくいかなくて一枚もゲットすることができなかった。
次に、キーホルダーがたくさん置いてある台に挑戦した。
そこでは一個だけキーホルダーをゲットできた。しかもそのキーホルダーは今日見た映画に関連するものだった。
そして残り二回は棒型のスナック菓子のクレーンゲームをやった。
運がいいことに二回で13本を獲得することができた。
そしてそれらの景品を添え付けの袋に入れて紗奈先輩のところへ行った。
「紗奈ちゃんは今何回目?」
「五回目だよ」
紗奈先輩は、キーボードのキーのストラップを獲っていた。
そして紗奈先輩は5個もとることができた。
「あやちゃんは何個景品獲れた?」
「17個だよ」
「私は16個だったからあやちゃんの勝ちだよ」
紗奈先輩は僕に景品の袋を見せてくれた。その中には結構すごいものが入っていた。また、一つ大きなフィギュアが入っていた。
「紗奈ちゃんすごいじゃん」
「なんか面白そうだったから獲ってみた」
そして最後に紗奈先輩ともう一度プリクラを撮った。
プリクラを撮り終わると、紗奈先輩と肩を組みながら最寄りの駅まで向かった。
駅に着くと、紗奈先輩と少し強めのハグをして家まで帰った。
そして今日のことを日記に書いた。
明日からテストが帰ってくるので、かなり不安だった。