第26話 文化祭二日目
今日は朝起きると、髪の毛に寝癖がついていたので、ブラシで寝癖をとった。
また、昨日は髪を下ろしていたが、暑かったので今日は結ぶことにした。
学校に着くと、陽子さんに「あやちゃん珍しく髪結んでいるね」と言われたので、「うん。昨日おろしていたら暑かったからね」と答えた。
いつもより早く朝のSTが始まって、STが終わると最終準備をした。
そしてクラスのみんなで円陣を組んだ。
一般客が入ってくると、校内はとてもたくさんの人でにぎわった。
そして、予想外の人が入ってきたので、僕たちのクラスでも行列ができた。
そのため、本来は定員20人のところ30人まで増やした。
すると、迷路の中で人がすれ違う機会がとても増えてしまった。
そのため、壁の一部を撤去して2ルートに増やすことにした。
すると、もちろんのこと列の長さは短くなっていった。
そのことによって、30分ほどで長い行列は解消され、ほどほどの人数になった。
それからも、午後2時まで僕のクラスは出し物をしていた。
午後2時を過ぎると、みんなでお昼ご飯を食べた。
お昼ご飯を食べ終わると、僕のクラスでは片付けの時間になった。
片づけはたくさんの壁があったので、とても大変だった。
それでも午後6時からある後夜祭までに間に合わすことはできた。
片付けが終わると僕は紗奈先輩のクラスに行った。
すると、紗奈先輩は一人ぽつんといた。
「紗奈先輩どうしたの?」
僕が声をかけると、紗奈先輩は「ここで後夜祭の花火見ようかな~」と答えた。
「屋上のほうがきれいだと思うよ」
「でも屋上は混んでいると思うよ」
「一回行ってみよう」
僕はそう言って紗奈先輩を教室から連れ出した。
屋上はとても混んでいたが、運がいいことにいつも人気が少ないところは結構すいていた。
「あやちゃんありがとう」
紗奈先輩にお礼を言われた。
紗奈先輩がたまたま持っていたレジャーシートを広げてそこに二人で座った。
5分くらいたつと、後夜祭の放送が鳴った。
そして花火が打ち上げられた。
「あやちゃん、花火きれいだね~」
「うん」
僕は一つ疑問になったことがあったので、紗奈先輩に聞いてみることにした。
「紗奈先輩、去年の文化祭は誰と過ごしたの?」
少しの沈黙があった後、紗奈先輩が口を開いた。
「去年は玲子とめぐみと3人で過ごしたよ。今年は玲子にあやちゃんと二人で回ったらと提案されて、二人で回ったよ。あやちゃんはこの文化祭楽しかった?ちなみに私はとっても楽しかったよ」
「僕はとても楽しかったよ」
「それならよかった~」
この後も二人で花火を見ていた。
すると、紗奈先輩の目に涙がにじんでいた。
「紗奈先輩どうしたの?」
「感動しているだけだよ」
僕は紗奈先輩の言葉でほっとした。
そして、後夜祭が終わるともう今日は遅かったため、まっすぐ家に帰った。
しかし紗奈先輩と話したいことがもう少しあったため、僕は紗奈先輩とビデオ通話をした。
そのビデオ通話は30分にも及んだ。
ビデオ通話が終わると、夜遅くになっていたため、日記を書いて今日は眠った。