第21話 紗奈先輩と二人きりで
朝起きると、僕は気分が上がっていた。
なぜなら今日は紗奈先輩と二人きりでカラオケに行く日だからだった。
お母さんが作ってくれた朝食を食べ終わると、15分で身支度をして、家を飛び出した。
そして紗奈先輩と出会うと、すぐにハグをした。
「あやちゃん、久しぶりだね」
「紗奈ちゃん、嬉しいよ」
2分くらいたつと紗奈先輩が僕を離した。
「そういえば今日のカラオケ12時からの予約だから、少しゆっくり行こう」
「うん」
そうして、僕たちはいつもよりはかなり遅いペースでカラオケ屋まで行った。
そしてカラオケ屋につくと、予約を取っていたのですぐに部屋に入ることができた。
そこから2時間二人だけでひたすら歌い続けた。
さすがに二人で2時間だと、声も枯れてきたので、延長をすることはなかった。
僕は紗奈先輩にカラオケ料金を渡して紗奈先輩に代表してお金を払ってもらった。
そして、そのあとは紗奈先輩と公園に行き、文化祭のことについて話をした。
「紗奈ちゃん、文化祭のお化けの役大丈夫そう?」
「私は少し慣れてきたよ」
「それならよかったけど」
僕は少し安心した。
「あやちゃんはどんな感じなの?」
「僕は、結構忙しいよ。だって、迷路の壁を作っているもん」
「何人で作ってるの?」
「二人だけど」
「それは大変だね」
「でも、結構お手伝いさんがいるからそれなりのペースで進んでいるよ」
「お互い文化祭準備大変だけど、頑張ろうね」
「うん」
「あやちゃん、そういえば文化祭が終わると、あっという間にテストが来るから、気を付けてね」
僕は、ふと紗奈先輩の修学旅行のことについて気になった。
「うん。そういえば、紗奈ちゃんは修学旅行はいつあるの」
「私の学年は12月にあるよ」
「何か準備とか始まってるの?」
「まだ始まっていないけど、文化祭が終わると、始まるらしいよ」
「やっぱり2年生は忙しいんだね」
「確かに忙しいけど、3年生になったら受験勉強とかがあるからね」
「紗奈ちゃん、学年が上がってからも僕と一緒にいてくれる」
「もちろん、だって私、あやちゃんのことが大好きだもん」
「ありがとう」
「そういえば、まだ外だと暑いね」
「うん。少しはましになってきたけど、まだ全然熱いよね」
そのあとも、しばらくの間話していると、夕方になっていた。
「あやちゃん、結構話したね」
「うん。もう午後6時だもんね」
「あやちゃんはなにかよていあるの?」
「僕は何も予定はないけど、早く帰らないとお母さんに心配されるかも、この前の海に行った時も、お母さん多少は心配していたし」
「そっか~それじゃあ今日はありがとね」
「また予定があったら、遊びに行こうね」
「うん」
そうして、僕たちは家まで帰った。
僕は家に帰ると、少しあった宿題を10分ほどですまし、宿題が終わるとスマホで、好きな動画を見た。その一本目の動画の広告では、この前行った遊園地の近くにある植物園の広告が流れて、紗奈先輩と植物園に行きたいと思った。