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紗奈先輩と付き合ってみたら。  作者: くわがた
1年生1学期編
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第1話 手伝い

これは、6月のある日を境に始まる話だった。

いつも通り登校してきた僕【大阪おおさか 亜矢理あやり】は、いつものように自転車置き場に自転車を置いて、昇降口に向かおうとしていた。

しかし、2年生の自転車置き場から「ガシャーン」という大きな音と共にそこの区画に置いてあった自転車が、次々に倒れていった。

僕は、倒れた自転車を立てるのを手伝うことにした。

   *

   *

 「ガシャーン」

この音を聞いて私【乃木坂のぎざか 紗奈さな】は、この倒れた自転車をすべて立てると時間までに教室に入れないと思っていた。

しかし、私が自転車を一つずつ立てて行っている間に、髪型がショートボブの私よりも背の低い男の子が一緒に自転車を立ててくれた。

おかげで、あまり時間がかからずに自転車は元通りになった。

私は彼に「ありがとうございました」とお礼を言った。

すると、男の子が「どういたしまして」と言って、その場を去っていた。私は、その男の子からしばらく目が離せなかった。

   *

   *

 自転車を立てるのを手伝っていた僕は、心臓がいつもより速く脈拍を打っていた。

自転車を立て終わると、僕はいつも通り昇降口に向かった。そして教室に向かった。

教室について、さっきの女の子のことが、頭の中に思い出してしまった。そして、その女の子とまた会いたいと思った。

その女の子は、髪型は、腰まである長さだった。また、背もけっこう高かった。

一方で、クラスの人とそれなりの関係は保てているが、その一線を超える人はあまりいない。たぶん僕が、他の人に恋愛感情を抱くことはないと思っている。

授業が終わると僕は、いつも通り部活動に参加する。ちなみに僕はチアリーディング部に所属している。

僕と同じ1年生男子は、5人いる。その中で、一番背が低いので、部活内では女子と間違われることが多い。しかし僕は男子チア部として活動している。女子チア部と合同で活動することもあるが、男女別で活動することが多い。

前半の活動を終えて、休憩時間中に女子チア部の鈴木すずき 陽子ようこさんが、僕に一つ質問をした。「この男子チアがなかなか浸透していないこの地域で、あやちゃんはなんかこのチア部に魅力とかあったの?」

思いもよらない質問だったけど、僕は陽子さんの質問に答えた。

「最初の部活動体験入部の時に、どんな部活動があるかいろいろな部活を探しているときに、このチア部で、みんなを応援したいという気持ちになれた。それで、このチア部に入った。」

「そうなんだ、じゃあもっと頑張ってほかのみんなを応援できるように頑張ろう」

そう陽子さんが僕に話してくれてうれしかった。

そして、後半の活動は、前半の活動よりも頑張った。

そして、後半の活動が終わって、自転車置き場に行くまでの間に、朝困っていた女の子が僕に声をかけた。

「今日はありがとうございました。あと、あなたの名前を知りたいです。」

「大阪 亜矢理です。もしよろしければあなたの名前を教えてください」

「私の名前は乃木坂 紗奈だよ。あと1年生だよね」

紗奈先輩が少し焦りながら聞いてきた質問に僕は心の中で笑いながら答えた。

「1年生で合ってます」

「これからよろしくね。私、この学校の中で少し有名なんだ。だからほかの人と話していることが多いかもしれないからあまり話せないかも知れないけどよろしくね」

「また会えた時には僕のほうから声を掛けます」

僕が敬語で話していると、紗奈先輩が

「別に敬語じゃなくてもいいよ」

と顔を真っ赤にして答えた。

「じゃあまた今度」

と答えて、もう今日は帰ることにした。

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