忘れ形見
掲載日:2020/07/10
春
出会いと別れの季節
長いようで短い
短いようで長かった3年間が終わり
今日を限りに、各自違う道へと歩んでいく
鬱陶しかった教師も
狭かった教室も
よくわからない勉強も
しょうもない連中とも
今日で会うことはないのだと
わかっているのにどうしてだろう
季節外れの冷たい雪が
まるでぼくらを送り出すかのように
満開の桜に覆いかぶさる風景を
ぼくは忘れない
この素晴らしくもくだらない時間を
ぼくは多分、忘れない
あの時の言葉も
情熱も
全てが今は、過去のものになろうとも
終。




