無意識の色
風情という物から
切り離した中に
不純物を取り除いた正体が見える
他人の評価を廃し
当人の素直さを外し
中へ中へと入れば
その個体の本質が見える
無意識の色が浮き上がるのだ
見えることに意味は無い
直ぐに服を着るし
物事は取り繕われる
それを覚えていることに意味は無い
人は変わるし
社会も変わる物だ
一瞬の必ず消える絵を見て
感じた感覚を
違う物へ
どう使うのか
考えるべきは
それである
人間の絵は
なかなかに面白く
面白い人間の作る物事は
更に面白い
善悪を持って見てはいけない
全てを持たずに見る
見入るのである
感覚だけを抽出し
違う形に並べ替える
紐を通して
繋げていくのだ
消える絵に未練は無く
善悪も無いから
結末ですらどうでも良い
正しくある者が
正しく無いものを見て
正しくあろうとする物語は
面白くないのと同じ
裏側にある違う物を探す
善悪ではない何かを探す
それを感じるからこそ
真に意味があるのだ