Etude ~異世界学園モノPilot版~
こんな箇条書きは小説じゃないのは分かってます。
でも、肉付けに頭を悩ませていると私が本当にやりたいのはこれか?
ってなんか分からなくなってくるんです。
この調子だと一作も投稿しないうちにエタる。
(それはそれで何の問題も発生しないが)
ので、なろうの機能確認がてら、とりあえずひとつお出しします。
学内に蔓延るネズミを退治してくれた生徒には単位を差し上げます。
ルームメイトの妖精Sと共に補講に出席したところ、
H教授が妙なことを言い出した。
どうも街や学園にネズミが大量発生しているそうな。
心当たりはある。半猫のCさんが一人で運動会してた。
私はさほど問題ないけど、ネズミが苦手な人にはさぞやお辛い環境であろう。
動物の異常行動って地震の前兆ですかねーと言うと、
ジシンとはなんですかと返された。
地面が揺れる?そんなことがあるものかと
可哀想な子を見る目をしないで下さい。
でも読書家のB君の口添えでなんとか信じて貰えた。
成績良いのに何で居るんだキミ。
そこからしばし私による地震についての講義が行われた。
発生の仕組み、予想される被害、
日頃の備えにいざという時どうすればいいか……。
日本人にとっては常識でも、
地震の少ない(無い?)国の人にとっては珍しい話であったようだ。
B君とH教授が熱心にノートを取っておられる。
あの、すいませんが今は本来貴女が教壇に立つ時間ですよ?
数学の成績は良かったから、私は次の時間出なくて良い。
S&Cさんはがんばれ。B君は好きにして下さい。
彼女達とお昼の約束をしているので、ちょいと時間を潰さなければ。
こういう時図書館が学内にあれば便利なのに。
中庭の東屋で本を読んでいると、視界の隅にちょろちょろとネズミが映る。
昼間から出歩くんじゃない。
これはどうにかせねば。
一人の学生として、街の一員として、そう思わずにはいられない。
けして単位目当てでは無いよ?
魔術部合宿中のAちゃんからメールが届いた。
ええい、私だってホントは今頃海だったはずなのに。
Aちゃんのワンピースは可愛い。
自前のうさ耳のせいでバニーガールにしか見えないけれど、
バニーガール文化の無いこの国でそう思うのは私だけだ。
Jの水着姿はけしからん。
聖歌隊の歌姫がこんなけしからんことでは実にけしからん。
あとでお兄さんに見せてあげよう。
I先生も写っているがいつものメイド服だ。
せっかくのないすばでーなのだから、
海に行った時くらい水着になってもいいと思います。
翼があるから泳ぎにくいのかもしれない。
部長の姿が見えないので催促する。
……返事が遅い。
一年でトップの魔力を持つAちゃんでもこの距離はきついようだ。
というかこっちからのメールが途中で落ちてる可能性が高い。
私に彼女ほどの魔力は無いのだから。
諦めかけた頃にスマホが震えた。
部長は生徒会長さんが山へ連れて行ったそうだ。
良かった。
美少女風美少年の部長が水着に着替えたら、
間違いなくトップレスペタンコ美少女にしか見えない。
そんなのが歩いてたら浜辺の視線釘付けだよ。私だってガン見するよ。
生徒会長さんはいつもこうやって学園の平和を守っているのだ。感謝感謝。
しかし、あの人はこの先もずっと幼馴染の面倒を見て生きるつもりなのだろうか。
他人事ながら、人生それでいいのかと思う。
苦行を終えたS&Cさんに水着画像を見せる。
海いいよね…。
悔しいので補講の無い明日は湖へ泳ぎに行こうと誘った。
ちなみにB君はいつのまにか消えていたそうだ。
彼は学内に生息する座敷童子的なサムシングなのだろうか。
街で食事をし、適当にだべってお腹が落ち着いたのを見計らって学園に戻る。
さぁ、狩りの時間だ。
妖精のSが補助魔法を掛け、疲労知らずになった半猫のCさんがネズミを屠り、
私は死体を火ばさみで拾ってバケツに入れる。
なんと完璧なフォーメーションだろう。
……うん、私もカッコよく攻撃魔法使いたいよ?
建物傷つけずに仕留める自信もあるよ?
でもバフ万全のCさんの前では足手まといでしかないのだ…。
半猫だからね。仕方ないね。
せめて魔法で獲物を冷やして腐敗を抑えよう。
ハンティングなんてしてないで真面目に勉強しろと、
心のどっかからツッコまれた。
それは違う。ここはもともと冒険者学校だ。
机にしがみついて勉学に勤しむよりも、
こうして身体を動かすのが本来の在り方ではないか。
冒険者学校で一般教養が必修なのがそもそもおかしい。
私は歴史や社会についての知識がゼロからのスタートなんだし、
マトモな成績取れるワケないですって。
現文と古典の授業は翻訳魔法を抑制する眼鏡を掛けて受けろとか思いついた鬼畜はどこのどいつだ。
喋るのまで片言になるから恥ずかしいったらないぞ。
魔法を覚えるのに芸術系科目必須ってなんだよ。
私は絵も音楽もトラウマになるほどダメなんだよ!
中学卒業でもう楽器に触らなくていいのがどれだけ嬉しかったことか。
頭の中のイメージを形にする訓練という理屈は分かる。
経験浅く魔力も少ない歌姫Jちゃんが綺麗な魔法を扱う実例も見てる。
でも私だってちゃんと魔法使えてるんだからいいじゃないの。
私の異世界生活は部分的に妙に難度が高い。
魔王を殴れば最低ラインはクリアできたお姉ちゃんはシンプルで良かったね。
そっちやれって言われても私には無理ですけど。
教育制度改革の必要性を切に感じる。
毛の生えた肉に八つ当たりしつつ狩りを続ける。
男子トイレや男子更衣室等、普段は入れない場所も回った。
一人では大義名分があろうと人目が無かろうとムリだけれど、三人いるしね。
そもそも夏休み中でほとんど人いないしね。
知的好奇心の充足は魔術師の基本原理って偉い人が言ってた。私は悪くない。
実に有意義な探索でした。
バケツ4杯がいっぱいになったので、H教授の研究室へ。
これだけ狩れば学内にはもうほとんどいないでしょう。
また外から入り込むとは思いますが、その時は改めて駆除しますから。
そう報告するつもりだったのだけど、バケツを見たH教授が卒倒してしまった。
しっかりして下さい!
ネズミ苦手な人にこんなの見せたら、まぁ、そうなるな……。
気が付いてから涙目で叱られた。
かわいい。
単位も貰えて実り多き一日でした。
お昼を食べた店も一皮剥けばネズミだらけだったかと思うといい気分はしない。
明日は湖行きをやめて街のネズミ狩りをしようかと皆で話し合った。
もちろんお礼を貰えるのなら断るつもりもない。
ベッドの中で取らぬ狸を計算していると眠気が募ってきた。
おやすみなさい。
二次創作ではありませんが、好きなゲームのイメージで書いています。
でも書いている間に新作が発表されてしまった。
………これもう自分で書く必要無くね?
いや学園モノじゃなかったからセーフ。
百パーセント自分の趣味に合致するものは自分で書くしかないのだ。
『Witchcraft Harmonium ~おきらくスクールライフinチート姉を聖女と崇める異世界~』
公開日未定なれど粛々と準備中です。