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雫から始まる物語  作者: あまやすずのり
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第14話

「なるほど、確かに大会優先だもんな」

 制服を脱ぎ、部指定のジャージ姿に着替えながら、

 一人納得するように呟く。

 学校内で部活動するには顧問もしくは指導者が必要、

 だが大会がある以上そちらに顧問が行かなくてはならない。

 そこで一時的に顧問代理として先ほどの初老の先生にお願いした。

 そんな話しを雄一から聞かされた。

 今頃大会会場では顧問同士談笑してるのだろう。

 そんな想像をしつつ着替え終わった俺が部室から出ると

 当然のように雄一が待っており、

「んじゃ、今日はよろしく」

 自然と出た俺の手に応えるように柔らかな微笑みで

 雄一は手を握りかえしてくる。

「それはこっちの台詞なんだけどな」


 その後軽く校内の施設を案内してもらい

 いよいよリハビリ内容が話される。

「内容は聞いてると思うが」

「あぁ、まずはお前のペースに合わせて走る、

 それに馴れたら今度は俺がそのペースより早めながらそれについて行けるかって感じだな」

 コクリと先ほどの笑顔とは打って変わって神妙な面持ちで頷く雄一。

 要は雄一のペースメーカーをしながら

 どのくらいのスピードでどのくらいまで耐えられるのか確認する。

 幸い今日は校庭全面が使えるらしいので

 時間いっぱい使って雄一の現状を確認する作業が出来る。

「それでな、タイムも計らないといけないわけで」

「あーそうか、どうする?俺の時計でもいいなら俺が計るが」

 そういいながら愛用の腕時計を指し示す。

 だが、それには及ばないと雄一はかぶりをふる。

 雄一にしては珍しく口元をつり上げながら。

「彼女がいるから大丈夫だよ」

 タッタッタッ

 遠くからこちらに近づいてくる駆け足に振り向く。

 そして、俺は固まってしまう。

 なぜなら、そこにはジャージ姿でどこか不満げな表情を

 隠す事なく駆け寄ってくる彼女、五十嵐 五月がいたからだった。

暑い……暑いよー

あまやすずのりです。


さて今週分と来週分は少し短めになります。

一纏めも考えたのですが、区切り的に切った方が

いいかな、と思いまして。

なので蒸し暑い中でもスラッと読めると思います(笑)


ここまでお読み頂きありがとうございます。


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