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こっくりさんと肯定ペンギン
俺は誰もが頷くイエスマンである。物心がついた時から頼み事を断った試しはなく、またどんな提案であろうと首を縦に振ってきた。その結果、ついたあだ名が『肯定ペンギン』。
とはいえ、名前が轟いていたのもついこの間までの話。今年から高校へ進級する俺にとって、その名声(或いは揶揄)は母校へ置いてきた過去の遺物である。
なに、丁度いい機会だ。これからは、不良がドン引いてパシリ役を解雇するレベルのイエスマンスキル等々は封印、ノーといえる人間にならねば。
と、思っていたのだけれども……