吸血鬼
やっと主人公と邪神様の名前が出てきました
第二話 吸血鬼
張り上げた声に肩をビクッと震わせた邪神様、顔を上げ涙目になってる姿はとても可愛い
「・・・ふぇっ、うー「いや、泣かないで、大丈夫だよ、イジメないよ、ほら何もしないよ、ね」・・・本当?」
邪神様は首をコテンと傾げた、この仕草は癖なのだろうか?しかし、僕の中で幼女と分かった途端お前から邪神様にランクアップしている、もしかして僕はロ・・・いや、考えるのはよそう
「じゃあ、皆殺ししてくれる?」
下から覗き込む様に僕を見詰めて物騒な事を言う邪神様
「それ以外に神格を上げる手段はないんですか?」
「それが一番手っ取り早いけど、こちらの仲間にして我に祈りを捧げれば微々たる量だが神格は上がる」
「なら、それで行きましょう」
「しかし、相手にメリットが無いぞ、加護は付かないし、死んでも転生出来ない、仲間になりたいとは思わないじゃろう」
「それは神格が上がっても転生させられないの?」
「下級神クラスまで上がりさえすれば大丈夫じゃが何百年掛かるかの?」
「うーん、人殺しはなぁ」
「まずはゴブリンやオーク辺りから始めてはどうかの、そ奴らをアンデッド、動く死体にして勢力拡大、人間や魔族で仲間になりたいものはぬしの眷族にすればよい」
「眷族? そんな事出来るの?」
「うむ、ぬしの眷族になればアンデッドに襲われる事もなくなる、アンデッドの高位種じゃからな、ぬしの子供の様な者達になる、その者達も眷族を作る、ぬしの孫じゃな、孫達は眷族を作ることは出来んがな」
「眷族になれば魂はどうなるの?」
「こちらで預かる形かの、その者達が死ぬ直前に我が喰らう事になる、もちろん、転生出来る様になれば転生させるがの」
「どうすれば眷族に出来るの?」
「血を吸えば良い」
「それって、吸血鬼?」
「そうじゃ、ぬしは吸血鬼の王、ドラゴと名乗るが良い」
「ドラゴ? それが僕の名前?」
「そうじゃ、そして我、邪神アウーラに魂を捧げよ」
そう邪神アウーラ様は薄い胸を張ってドヤ顔で言った