プロローグ
初投稿です、拙い文章ですがお付き合いください
第一話 プロローグ
目が覚めた、どうも椅子に座って寝ていた様だ
光も無いのに良く見える、体育館の様に広いが床も天井も石で作られている
座っている椅子だけが異様に豪華で玉座の様に荘厳な感じを出している
「殺風景な謁見の間みたいだな、意味不明だけど」
「大体合っているよ、その認識で」
掠れ気味の声がして振り向くと暗い部屋の中により一層暗い漆黒の人の影だけがあった
「な、何だお前⁈」
「ぬしだけの神だよ」
「神?、神様ってあの神様?」
「どんな神様を想像しているか知らないが神でいるのは間違いない」
「・・・どちらかと言えば悪魔みたいだが」
「いや魔神ではなく邪神の方だ」
「邪神かよ‼︎ 神様じゃなくない⁉︎」
「ぬしの世界では死神も貧乏神も疫病神も神様って事になってる筈だが?」
「そうかもしれないけど・・・、ん?ぬしの世界?」
「聡いな、此処はぬしの居た世界とは別の所謂異世界だ」
「えっ?、えーーーーーーー」
僕の声が部屋中に響き渡った
「ど、どういうこと?僕は死んだの?僕は・・・僕は、誰だ?」
「・・・さぁ?」
邪神がコテンと首を傾げる、仕草だけはかわいいな魔女のような声のくせに、じゃなくて
「さぁってなんだよ、説明しろよ!」
「うむ、この世界を奪おうと思ってのう、我と相性のいい魂を呼び寄せたのじゃ、だからぬしが誰かは解らぬ、じゃが魂を呼び寄せたのじゃから死んでいたのじゃろうよ、しかし、自分が誰かは分からなくとも、ぬしの世界の常識はあるじゃろう」
確かに、自分が高校生だったこと、アニメやゲーム、ラノベが大好きなのは憶えている
「魂と肉体を定着させるために名前が必要なのじゃ、肉体が無くなったため名前とそれに関する記憶も無くしたようじゃ」
「お前が殺したんじゃ無いだろいな」
「生きていたら、魂などでは無く肉体ごと召喚していたわい、だからその体はその辺の死体とわしの魔力で捏ねくり回し作ったものじゃ」
うゎ、なんか気持ち悪いな、しかし
「じゃあ、お前は魂だけの存在の僕を生き返らせてくれたの?」
またしても首をコテンと傾げた邪神は
「生き返らす?、いや、ぬしは未だ死んでいるぞ」
「えっ僕死んでるの?」
「うむ、ぬしの世界で言うアンデッドじゃな」
「アンデッド・・・」
「こちらの世界では無い概念じゃな、死んだものが人を襲い、殺された者はまたアンデッドになる、恐ろしいのう」
「・・・そうなの?邪神とはいえ神様だから知っているような気がするけど」
「世界が違うと管轄が違う、一々他の管轄に興味はもたんよ、わしもぬしの記憶を覗かなければアンデッドなど考えなかったわい」
人のプライバシーをなんだと思ってるんだ、あ、自分の記憶がないからいいのかな?
「それでどうして僕を召喚したの?」
僕はコテンと首を傾げた、邪神の仕草がうつってきたかな?相性が良いのは本当かもしれない
「うむ、先程言ったようにわしはこの世界を
奪おうと思っておる、ここの管理は新人の神と下級の魔神がしておる、わしの力を蓄えるには打ってつけの世界なのじゃ」
「はぁ」この世界には強い神や魔神は居ないのか
「この世界では神は人間に、魔神は魔族に加護を与え、亜人はどちらかに付き戦争をしている、人間や魔族にしてみれば領土を奪い合いだが神や魔神からすれば魂の奪い合いじゃ、奪った魂は自分の勢力での転生ができる、勢力が増えれば神格も上がる」
「成る程、お前も勢力を増やして神格を上げたいのか」
「うむ、しかし我は転生させることが出来ない、管理者ではないからの」
「え、どうするの?」
「なぁに、魂を喰らうのよ」
「・・・ウン、ガンバッテクダサイ」
みなさん、やっぱりこいつは邪神でした、仕草がかわいい何て言ってる場合じゃない、早く逃げてー
「ぬしが人間も魔族も殺しまくるに決まっておろうが」
「決まって無いよ、そんなの無理だから‼︎」
「何を言う、大丈夫じゃ、アンデッドとしての誇りを持って‼︎」
「アンデッドの誇りってなんだよ、殺るなら自分でやってよ‼︎」
「神々は直接手は出せん、加護を与えれるだけなのじゃ」
「他の人に頼んでよ」
「我の加護はぬしにしか与えておらん、しかも、他の者に与える程の力ももう無い」
「無理だからー‼︎」
「そこを何とか」
いきなり邪神が土下座してきた、その瞬間漆黒の影がブレる
「あ、あれ?」
僕は目を見開いた、そこにいるのは
「幼女きたーー‼︎」