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メフィストの種―悪魔に別の星へ植えられた僕、拠点を守護する聖樹に転生し、 遥か彼方のこの星を開拓していく。  作者: 上部乱


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6/13

第6話 胎生苗

通常の腐敗プロセスではない。

あまりにも早すぎる。

根から、

濃厚な力が吸収されていくのを感じた。


レベルアップ!


再生の苗 Lv 3

HP 200 / 200 MP 36 / 36

経験値:1 / 128

腕力:4

魔力:9

敏捷:0

防御:4

幸運:3

【種族天賦が発動:転生の胎生苗たいせいなえ

『人間の魂から錬成された種子。

悪魔メフィストによってケプラー452bに植えられた。

アブラムシを放牧し、天導虫を従える。

この樹の下に埋められた死者は、

意外な形で再生すると伝えられている。』


茎が少し太くなり、左右の双葉の柄が長くなった。

いや、もはや葉柄ようへいではなく、枝と呼ぶべきか。


【新規スキルを選択してください:

 誘引香 Lv2 / 刺激臭 / 成長加速】

刺激臭しげきしゅう」にしよう。


今後どんな生物が近づいてくるか分からない。自分を守る手段が必要だ。


意識をその選択肢に集中させる。

【スキル選択:刺激臭】


体が光を放ち、ステータスが更新された。


再生の苗 Lv 3

【習得済みスキル:

 誘引香 Lv 1/8、刺激臭 Lv 1/8】


詳細を確認する。

『刺激臭 Lv 1:忌避性の臭気を放つ。

 レベルアップで毒効果。』


これでアブラムシを追い払える!

そう思ったが……。


経験値:3 / 128

天導虫とアブラムシの間には、

良好なサイクルができつつある。


焦って「金の卵を産むガチョウ」を殺す必要はないだろう。


背後の倒木を見つめる。

命を養う自覚が、わずかな樹液くらいは大目に見ろと僕を諭した。


さて、スキルの処理は終わったが、

さっきの凄そうなメッセージを読み返そう。


【種族天賦:転生の胎生苗】

胎生苗……マングローブのように、

親の木の上で次の木が育つあれか?

では「転生」とは?


考えても分からない、実験してみよう。

「種族天賦発動:『転生の胎生苗』!」


再生の苗 Lv 3

HP 200 / 200 MP 0 / 36


な、なんだ!? 一瞬でMPがゼロになったぞ!

見ると、右側の枝に小さな果実が結実していた。


その形はまるで……哺乳類の胎盤たいばんのようだ。


その果実、

あるいは胎児は、みるみると育っていく。


成長に伴い、僕の意識が枝分かれし始めた。

二つの思考が同時に存在する感覚。

PCとスマホを同時に操作しているような感じだ。


どちらも「僕」だが、

注意力の多くは片方に偏っている。


そして今、僕が注視しているのは、

もちろんあの胎児だ。


もしこれを育てきれば、

再び「移動能力」を手に入れられるのではないか?


意識を胎盤に集中し、

すべてのエネルギーを注ぎ込むイメージを描く。


やがて、果実は熟した。

熟して落ちる、その時!


胎盤が地面に落ち、

中から何かが這い出してきた。


僕は血生臭い薄膜を突き破り、

鼻で新鮮な空気を吸い込んだ。


視線の先に、自分自身が見えた。

僕は今――一頭の、頼りなげな小鹿になっていた。


初生のハイランドスピアホーン Lv 1

HP 25 / 25 MP 8 / 8

腕力:1

魔力:3

敏捷:8

防御:1

幸運:5

『ケプラー452bの大型草食動物。

 完全に成長した個体には、 

 天敵はほとんど存在しない。』


どうやら、あの熊が埋めたのは成獣ではなかったらしい。


四肢に力を込め、立ち上がろうとする。

だが、得たばかりの肉体は思うように動かず、震える足で立つのが精一杯だった。


「おやおや。そんな風にスキルを使うなんて、思慮が足りないねぇ、友よ。」


メフィストの声だ。

僕には「聞こえた」!


歓喜して振り向くと、

そこにはエルフの姿をした悪魔がいた。


左手には弓を持ち、

右肩には一頭の狼を担いでいる。

狼の心臓には、一本の矢が突き刺さっていた。


☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆


この物語を気に入っていただけましたら、

ぜひたくさんおすすめしてください。

そして、少しでも励ましの言葉をいただけたら嬉しいです。

この物語を書き続ける価値があるのだと、

実感させてください。

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