表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
後悔ばかりの男の逆転人生  作者: れんれん


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

162/181

149話 会見準備が進む中での官邸内の焦燥

官邸内、夜。

緊急記者会見の準備が進む一方で、地下の作戦室は焦燥と緊張で満ちていた。

「時間は押している。映像の最終確認は完了か?」

情報班長が声を上げる。

「はい、首相用の資料、ジャック登場時の映像、念話での補足指示もすべて準備済みです」

ただ、その映像は一目見ただけで体に重くのしかかる。

本人が映る人々、災害の現場、そして予想される大津波。

誰もが、ショッキングであることを理解していた。

「飛行機、船舶、漁船への通達は?」

防災担当が答える。

「6月23日までは通常運航ですが、それ以降は結界を張る予定です。それまでに移動を済ませるよう事前に呼びかけます」

「了解。間に合うか?」

「可能です。官邸、各都道府県、航空会社、海運関係にはすでに周知済みです」

会見準備の手は休まらない。

全局が同時に映像を流すため、カメラや照明の微調整、ネット配信班のチェックも並行で行われる。

首相会見の段取り、ジャック登場のタイミング、映像再生の秒単位調整――すべてが緻密に組まれていた。

閣僚たちはそれぞれの思惑を胸に秘める。

「国民のパニックは最小限に抑えるべき」

「しかし、命を救うためには正確に伝えるしかない」

意見が交錯するが、結論はひとつ。

“時間が迫っている”

首相は地下の会議室で資料を見直しながら呟いた。

「全ての準備は整った。あとは実行するのみだ」

ジャックは別室で、映像の最終確認を終えた。

「これなら防げる」

彼の口元は固く引き結ばれている。

だが、映像に映る人々の姿を思えば、安堵の影も一瞬で消える。

残り数時間。

会見開始までは、官邸内での調整、各省庁との最終確認、報道関係者との段取り、念話のタイミング。

全てが一度でも狂えば、被害は最小限に収まらない。

「この国民に、まだ選択肢はある」

首相が静かに言った。

「しかし、時間は刻一刻と迫る」

夜明け前、官邸の空気は異様な緊張に包まれる。

誰も寝てはいない。

全ての決断は、今夜から明日、つまり6月24日午後13時40分にかけての短い時間に集約される。

外の街は、まだ眠っている。

誰も、明日起こるかもしれないことを知らない。

しかし官邸の中では、命を守るための時計が無慈悲に刻まれていた。

後書きという名のお願い

下の★マークのタップとブックマークをお願いします。

今後の活動の励みになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ