16話 8才そして冒険者登録
この世界では冒険者として正式に登録できる最低年齢だ。
年齢制限は建前で、実際は死のリスクがあるためだが、ジャックは迷わなかった。
ギルドの建物は石造りで重厚だった。
扉を開けると、人の声と金属の音が絶えず聞こえる。
ジャックは視線を感じながら受付へ歩いた。
「冒険者登録をお願いします」
受付の女性は少し驚いた表情を見せた。
「坊や、冒険者登録は八才からだけど…」
「八才です」
ジャックは即答した。
彼女はしばらく見つめた後、ため息をつき「形式上は問題ないわ」と答えた。
登録には魔力測定が必要だった。
ジャックが手を水晶球に置くと、瞬間的に光が発し、嫌な音が響いた。
水晶球に亀裂が入り、受付嬢は青ざめた。
次に上位冒険者用の測定具が出される。
ジャックは手を置くが、やはり光が渦巻き、測定は沈黙したままだった。
受付嬢は震える声で「測定不能です」と告げる。
ギルドは記録にこう残した。
魔力量:規格外
危険度:要経過観察
ランクはFランク。最低ランクだ。
しかしジャックは気にしない。
力は必要に応じて使えばいい。
冒険者証を握りしめ、外に出ると空は高く、風が心地よかった。
八才。まだ子供だ。
だがこの世界で、ジャックの本当の冒険はすでに始まっていた。




