表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

運勢割引

「あっと、しまった」


 スーパーで買い物をしようとした私は、レジに表示された金額を見て思わずそう声をあげた。いま私の手元にあるよりわずかに高いのだ。

 どうしようかと悩んでいる私に、店員が声をかけてくる。


「運勢割引を行いますか?」

「あ、はい。お願いします」


 承諾すると同時に店員は私の方へとスキャナーを向けてきた。私は自分の腕に刻まれているバーコードをそこへとかざした。


「はい、それでは運勢割引を適用しましたのでお値段変わりまして……」


 運勢というものが科学的に解明され、金銭のようにやりとりができるようになってからしばらくが経った。いまではこのように多くの店で一定量の運勢を支払うことで割引が受けられるようなサービスが展開されている。

 私はうっかり財布を忘れたり、手持ち以上のものを買おうとしてしまうことが多いのでこのサービスに助けられることが多い。


 だが、と買い物袋を持ってスーパーを出た私は考える。

 もしかしたら財布を忘れたりしてしまうのは、サービスで自分の運を使っているからなのではないだろうか?

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ