第七話:計画
第七話「計画」
とある部屋で…
何やらヒソヒソと聞こえる話し声。
「…で、以上ですな?」
「うむ。」
「しかし…これが失敗すれば…
我々に、崩壊の危機が訪れますぞ?」
そう言って、少し怯える一人の男。
「その心配は無いよぉ♪」
と、その時…
可愛らしい少女の声が聞こえ、
一人の少女と一人の少年が姿を現わした。
「おぉ、これはこれは…」
「騎冥、久しぶりだな♪」
少年も可愛らしい声である。
「久しぶりですな。
花柳殿、
雨柳殿…」
騎冥と呼ばれる男は
二人に優しく微笑む。
花柳は、桃色の髪をツインテールにしていて
ぱっちりとした目に薄紫の瞳が
よく似合っている女の子。
雨柳は、空色のショートヘアーで
女の子のような顔立ちが
特徴的な男の子である。
「あっ!ねぇねぇ…
さっきの任務は僕らに任せてよ♪」
「私たちなら上手くやれるよぉ♪」
「「だって、僕(私)たち…
花雨妖魔族の中で
最も、強いんだもんっ♪」」
そう言ってニコッと微笑む
花柳と雨柳の二人。
騎冥たちも二人の強さを知っていたため、
ここで暴れられては困ると考え…
しぶしぶ、うなずくしかなかった。
花柳と雨柳は子供のように
はしゃいで喜んでいた。
「くれぐれも内密に
お願いしますぞ?」
そんな二人に
一人の男がそう言った。
二人は、その男のほうを向き
「「わかってるもん」」と言った。
そんな様子を
一人の男が静かに
見聞きしていたなど
五人は知るはずもなく…。