第六話:懐かしい記憶
第六話「懐かしい記憶」
「きーりーあっ!」
祈璃亜を見つけると
すぐさま、がばっと抱きつく少女。
もちろん、この少女は天舞璃である。
「Σう、うわっ///」
祈璃亜は、驚きと照れで
顔が赤くなっていた。
「ねぇ、ところで…なにしてるの?」
天舞璃は可愛らしい笑顔を浮かべながら
丘の上にいた祈璃亜にたずねてみる。
祈璃亜は恥ずかしそうに
赤くなった顔を隠すと
「あ、明日…
天舞璃の誕生日だろ?///
だ、だから…綺麗な景色を
見せれたらいいなって…///」
と、言った。
天舞璃は、その言葉が
嬉しくて涙が溢れ出た。
「お、おいっ…?!;;;
俺…なんか悪いこと言ったか?;;;」
泣き出す天舞璃に驚き
慌てて聞く祈璃亜。
「ち、違うよ…っ、嬉しいの…。
祈璃亜…ありがとう…///」
そう言って
照れくさそうに微笑う天舞璃。
その笑顔に安心かのように
祈璃亜も優しい笑みを浮かべた。
――――――――
そう…これは…
まだ幼かった頃の話。
現在では、もう…
あの頃のようにはなれない二人。
そんな二人に待ち受けているのは…
‘幸せ’という名の光か…
それとも‘不幸’という名の闇か…
そのこたえは…
まだ、誰にもわからない。