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精霊契約

起き上がって自分の服装を確かめると、冒険者のような格好だった。神様達の計らいであろう。


裸じゃなくて、よかった…!!


さすがに武器は無いが、魔法が使えるので無くても問題はない。



「よし、ネックレスはちゃんとしてる…」


胸元のネックレスをギュッと握って確認し、頷く。


視線をあげると目の前には立派な大精樹がそびえ立っている。100m近くある大木だ。

ところどころに花が咲いており、周りにはフヨフヨと精霊達の光が飛んでいる光景は、何度見ても幻想的だ。

初めて来た時なんて、感動で泣きそうになった。



世界の命の源でもある大精樹は、精霊達の聖地だ。

この樹を凍らないようにするのには本当に骨が折れた。



少しだけ掌に魔力を籠めて、大精樹の太い幹に手を添える。


「ただいま、帰りました…」


そのまま目を閉体重を幹に預けて、大精樹の心地の良いパワーを感じる。


少しの間大精樹の心地よさに身を任せていたら、突然風がブワッと吹いた。



何事かと思い、目をしばたたかせると懐かしい気配が降ってくる。


『『リン!!!!!!』』



精霊樹の上から現れたのは、子供の虎のような姿をした二匹。大きさは猫ほどである。

一匹は綺麗な白い毛をしており、もう一匹は真っ黒な毛並み。

この二匹は、私の大切な大切な仲間だ。


早いうちに見つかるだろうと思っていたが、まさかもう見つかるとは…



「リュミ!テネ!!」


胸に飛び込んできたもふもふした身体を目一杯抱きしめる。

胸の中で必死にすり寄ってくる二匹に私の愛でたいスイッチが入る。



あーもう、かわいいぃぃぃぃ!!

一年ぶりのモフモフタイムーー!!!!



『リン!!リンだ…!!もう会えないかと思ってたのに!!』


『…本物だ……』


光の最高位精霊 リュミエール

闇の最高位精霊 テネーブル


私が契約をした精霊達だ。


ウルウルした瞳で見つめてくる二匹は、破壊的な可愛さだが、実は破壊的な強さも持っている。


火や水の精霊もいるが、光と闇がこの世界では上位の精霊だ。

なぜならこの世界の魔法は、全て光と闇をの力を使って出来ている。


火、水、風、土魔法はもちろん存在しているし、それぞれの精霊も存在しているが、この世界の魔法の始まりは全て光と闇で、そこから派生したものらしい。

数少ない光と闇の精霊の中でも最高位のこの二匹は、全ての精霊の上に立つ立場といっても過言ではない。

過言ではないはずなのが……とにかく見た目が可愛い。


「姿が違うのに、あなた達にはすぐ分かるんだね」


『当たり前…僕らは魂で契約してるから…主人はリンだけ…』


少しクールな話し方をするのは黒い毛の虎の姿をしている闇の精霊、テネーブルだ。

クールな雰囲気を持っているのに甘えん坊なのが、可愛くて堪らない。


『リンの魂は特別だもん!俺ら一瞬で気付いたよ!!これがリンの本当の姿?』


明るくハキハキ話すのが白い毛の虎の姿をしている光の精霊リュミエール。

コテンと首を傾けてくる姿は鼻血が出そうだ。


「うん、ごめんね、こんな地味な姿でガッカリした?」


恐る恐る聞くと二匹はブンブン首を横に振った。


『ううん!!すーっごく可愛いよ!!』


『可愛い、から、気を付けて』


二匹は主人の私にいつも優しい。受け入れてもらえた事にとても安心した。


ぎゅーっと強く抱き締めたあと、顔を引き締めて二匹を見つめる。


「あのね、実は神様にお願いして転移したの。今度はもう帰らない。これからは、ずっと一緒に居られるんだけど……」


二人は一緒に居たいと思ってくれるだろうか、そんな期待を込めて二匹の様子を伺う。


二匹はピタッと動きを止めて、クリクリの目でジッと見つめてきたかと思えば、腕の中から素早く抜け出した。

さすがに二人には愛されてる自信があったのに、まさか離れていくのかと不安になる。



トンッと地に足を着いたかと思えば、大人の虎の3倍ほどある成獣の姿になる。これが二匹の本当の姿だ。

大きさは自由自在で動きやすいように普段は小さくなってもらっていたのだ。


『我が名はリュミエール。光の力のもとに生まれた最高位精霊である。汝、聖女リンに再び忠誠を誓う。』


『我が名はテネーブル。闇の力のもとに生まれた最高位精霊である。汝、聖女リンに再び忠誠を誓う。』



このままでも一応契約はできているのに…

再契約を、結んでくれるなんて。

嬉しさで涙がこみあげそうになる。


『ほら、リン!契約の印に俺たちに魔力を流して!』


二匹は私の前に座り、頭を下げて額を出してくる。

魔力を掌に乗せて二匹に掲げるとボウッと光が溢れ出した。


『リンの魔力…前より大きくなってるんだね…』


心地よさそうに目を細めるテネとリュミ。

こうして帰ってきて早速、私は再び大好きな二匹の精霊と契約を結び直したのだった。

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