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今日から学校と仕事、始まります。②莞

ランドセルのおかげ

作者: 孤独

「なるほど、それは興味深いですね」

「だよねー。弓長も珍しく同意見なのは嬉しいよ」

「案外そうかもしれない、という一例でしょう」


男2人がくだらない話をしている。職場に男女の違いがあろうと気になること


「なんの話です?弓長さんが興味深いって言うのは珍しい」

「安西さん。いや、瀬戸くんが面白い発見をしたので」

「うん!安西!ランドセルをちゃんと背負ってる子って、胸がデカくない?っていう考察なんだけどね」

「ごめん、何を言ってるのか。よく分からなかった」


今日はそんなお話をティータイムをしながら、するのである。


「ランドセルを背負ってると背筋が鍛えられる気がするんだよね。重みがあって、肩と背中に来る感じ」


カフェオレとサンドイッチの組み合わせで、おやつタイム中。

瀬戸はついこないだ散歩中に出会った、帰宅途中の女子小学生達を見て、思ったという。


「ランドセルを背負うと背筋がピーンってなって、背中と肩に刺激がされる。これから成長する胸を支えるための、良い体の矯正道具なのかなって。僕の感想だけどさ!」

「いやー、残酷な遺伝とちゃんとした栄養が必要では?……弓長さん」

「分かりませんよ。環境というのは生物を変化させる基本です。よく考えれば、小学までですからね。ランドセルって。デカいとかともかく、形というのはそーいうところから良さが出るのでは?」


エロ談義感覚で話す瀬戸と、人間という不思議生物についての興味を持って話す弓長。

ストローで野菜ジュースを飲みながら、物凄くくだらない男性の話と思い、話そうとする安西。


「その、ですね。ランドセルを例えば高校まで使っていたら、肩だけじゃなく、胸もキツイんですよ。絶対。だから、中学から廃止というか。中には小学校でも手提げで来る人もいましたし」

「おおっ」

「こー言うと恥ずかしいですけど。ランドセルは子供と大人を分けるものと思いますよ。外しているのは、そーいう事だと思ってください」

「その言い方だと、手提げで来る子は胸がデカい、成長しているわけだね。今度、見比べて見る」

「嫌な見分け方しないでください!!なんとなく、私の感想です。というか、変質者として捕まりますよ!!」



瀬戸はなるほどなぁって、関心してしまう。これからはそーやって、人間観察をするのだろうか?

一方で弓長も独特な考えを安西に聞いてみる。


「ふとなんですが、大人しい子ってランドセルをちゃんと背負いますよね?」

「はい」

「そーいう子に限って、胸の形が良かったり、瀬戸くんの言うように大きかったりするんですよね」

「たまたまでは?……まぁ、形は遺伝ではないかも?」

「普段の生活態度がそのまま。もっと言えば、幼少期の生活態度がそのまま、大人の身体の形に直結するのではないかと、私個人の意見なのですが。安西さんはどのように思います?」


なんとも恐ろしい事を言われる。こちらとしては遺伝という逃げ持論を展開したいものだ。

そこまで自分の体型に自信はないが、生活態度が悪かったかどうか……。ちょっと考えてみると。頻繁に夜更かしして、BL漫画や小説を読み漁っていた小学高学年時代を思い出し。


「それが何か悪いんですか?」

「その回答だとあまり良くなかったんですね」

「だ、だって!!腐女子仲間!小学校にいないんだもん!アイドル追いかけはやってたけど!私にはやっぱり、向こう世界の王子様に恋するタイプなんです!恋が女の子を強くするんですよ!!誰だって常識です!少しは女らしい、私ですよ!」

「いや、安西が大事に抱えている本、男×男ばかりじゃないですか」

「禁断な恋で強くなる女がここに……」


ただただ、遺伝や運命なのか。

それとも、環境や生活なのか。

もしかすると、あるある恋やないない恋なのか。

人の体は不思議に変化していくものである。


ちょっとはまともな恋事情でオチがついたところ。

お菓子も飲み物も無くなったし、仕事を始める3人であった。



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