序章
「我ら、必ずやこの国にかかる呪いを解き、もとの色で国を染めることを約束しよう!」
ウオオオオオオオ!!!
民衆の前で黒い鎧を纏い、黒いヘルムを付けた者が言った。
その次の日には石の国に向かって大群を引き連れ、行進を進める。
その行列はまるで闇を纏ったかのように黒く染まり、暗雲を引き連れていた。
*************
「いらっしゃい!新鮮な魚を仕入れたよー!!」
「そこのお兄さん!見ていかないか!?」
色々な店が客の奪い合いをするかのように並ぶ城下町。
魚屋、服屋、修理屋…
ここ、石の国ではこういった商店が並ぶ城下町が一番栄えてる。
その中で石の国を代表する店、それが宝石細工の店。
石の国ではこの世界の約8割の宝石、鉱石を採取できる国だ。
美しい宝石細工を作り、その宝石細工に魔力を溜め、それを日常生活や軍事力にあてるという特殊な技術を持つ。
ただ、宝石細工を作ることは手練れの職人にしかできない。
しかも、職人は自ら宝石を掘り当てなくてはならないのでコストは高い。
なので宝石細工の店は少なく、この城下町でも一つしかない。
「いらっしゃい、…あれ?見ない顔だね。じゃあ、《リック宝石店》にようこそ! まあ、ゆっくり見てってよ。」
それがこの《リック宝石店》
技術は高く、値段も手頃、お偉いさんもよく来るぐらい質が良い。
あの赤髪のステイルって奴がこの店を一人で営んでる。
「それ、俺の力作!買ってくれんの!?よっしゃあ!!手にとってもらえて嬉しいよ~!」
ほら、もう宝石細工が一つ売れた。
まだまだ売れると思うから見てるなら座りながら見てな。
え、説明ありがとう?
そんな事で一々感謝すんなよ。
ほら、これでも食ってけ。
この俺、マルク様の特製パスタだ!
またいつもの一日が始まる。




