私とカレンダー
ラジオ大賞応募用に書いてみました。
月曜日。
アナタは眠そうな顔をしながら、私と挨拶をする。もう少し早く寝れば良いのに。と私が言うとコイツは決まって、へへへ。と笑う。へへへじゃあ無いのよ。と私はそう思うけれど、その間の抜けた笑顔を見ると、吐息と一緒に言葉が消えてしまった。
火曜日。
今日はバイトの日。片田舎のコンビニなのに、日暮れ前には人が波の様に押し寄せる。
私の時給を軽く超える商品を、何食わぬ顔で購入していく人達を見ていると、自炊をしなさいよ。と思ってしまう。……そしてコイツもちゃんと自炊をするべきだと思う。
水曜日。
今日は何も無いので、一緒に下校する。寒くなって来たね。と言われたので、そうね。と私は返事を返した。
彼とは、特に何も話す事は無いけれど、同じ方向に向かって、同じ歩幅で歩いた。
木曜日。
今日は、アイツのバイトの日。なので私は一人で帰る。白い吐息が眼鏡を曇らせ、夕暮れの町を白く染め上げる。『七時に休憩。アイス食う?』こんな日に、アイスを食べる馬鹿が何処に居るのだろうか?と私は思うが、人に奢って貰って食べる物ほど、美味しい物は無いのである。
金曜日。
今日は、私立図書館で勉強をする日。珍しく静かに勉強をしていると思っていたら、彼は眠っていた。
これで、私よりも成績が良いのだから、腹が立つ。なので、油性マジックでおでこにホクロを書いてやった。
土曜日。
学校はお休み。昼からバイトだ。
『何時に終わる?』バイト中に連絡をしてくるこの男は、本当にお馬鹿では無いだろうか?と思う。そう言って、バイト終わりにヤツを怒ったらへへへっと笑っていた。
本当に、どうしようも無い……。
日曜日。
今日は、特に何も無かったハズだった。
『これ、可愛いくね?猫好きだったよね?』……私は猫よりも犬派だ。
そして只今、真夜中の三時四十五分。
動画を送って良い時間では無い。『寝ろ』と送ったら『了解』と返ってきた。
こんな時間に起きていると言うことは、アレはいつもと同じく、眠そうな顔でへへへと笑うのだろう。そして私もソッと息を吐くのだ。
そう。明日も、これからもきっと……。
お話しは彼女目線で進みますが、夕食をコンビニで買っていたり。夜まで仕事をしていたりと、隠れている彼の人物背景等を探して楽しんで貰えたら嬉しいなぁ。と思います(*^_^*)
そもそも二人の関係は?等もw