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底辺へようこそ!【旧:頑張れ!毎日投稿!!】  作者: 冬空
狐娘に堕ちる過程(いろいろ)
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続き⑩

「―――は?」


呆けた声。ナヨにとって予想外の質問だったのだろう。

それは俺も同じだ。何故に子供が居たことを聞くのか意味が分からない。

それと俺との関係性も。だが、どうやらナヨは違ったらしい。

ハッとした表情になって、一鬼に詰め寄る。


「一鬼!!まさか本当に!!」


あんなに動揺したナヨの姿を初めて見た。

何が分かったのか、それは分からない。

………いや、受け入れ難いだけか。

一鬼の発言とナヨの動揺っぷり、そこから導き出される答えに俺は絶句する。


「あぁ、ナヨの予想通りだ。ワシもまさかと思った。鏡の魂から貴様と同じ力を感じ取った時は何かの見間違いかと思ったぞ」

「まさか……本当に……“ナツキ”が……」


虚ろな表情で此方に向かって来る。

その様子は恐ろしかったが、同時に今逃げしてしまえば壊れてしまう。

だから、逃げようと思わなかった。

それどころか逆に自ら近づき抱き付く。


「あぁ……本当に……ナツキなのか……?」

「そうだよ」

「本当に、本当に、ナツキか?」


正直に言えば、状況について行けない。

魂が、なんて言われたところで前世か前前世の話だろうし。

そもそもそれが本当かどうかも分からないのだ。

だって、この見た目だよ。魂に何らかの影響が及んでてもおかしくない。

それを見間違えた可能性だってあるのだ。

だけど、今は、今だけは、そんな無粋なことは言わない。

例えナヨを――彼女を傷つけることになるとしても今の彼女にだけは言えないのだ。


「あぁ……ずっと会いたかった!!あのとき妾が離れてしまったばかりにナツキは!!!」


それは母の後悔。

1人娘を失くしてしまった母の嘆きであった。

多くは語られなかった。

その時の出来事は彼女の心に大きな傷を残したのだろう。

嗚咽混じりで語られる話はどれも辛く、気が付けば泣いていた。

涙が枯れるまで2人して泣いて、泣いて、泣いて。

彼女が俺を見る。慈愛の籠った目だ。

優しい手付きで俺の涙を拭く。


「ナツキじゃ。妾の娘じゃ。よぉ、妾の元に戻って来た」


頭を撫でる。


「あっ」


脳裏に過る光景。

母狐が子狐の頭を舐めるそんな光景だ。

あの時感じた懐かしさ。きっと魂がこの時の記憶を覚えていたのだろう。

胸がじんわりと温かくなる。

俺は間違いなく彼女の――母さんの娘だ。

それがなんだか無性に嬉しかった。

喜びが抑えきれず母さんに抱き付く。

母さんは驚いた表情を浮かべたが、柔らかく笑い抱き付き返してくれる。

それが嬉しくて嬉しくて、俺は声を大にして想いを口にする。


“母さん大好き!”

本編はこれにて終わりとなります。

まだ続きは書く予定ですが、こちらではこれ以上投稿予定はございません。

続きが気になる方は章タイトルで調べていただくか、作者のプロフィールから行くことが可能です。


ここまでお読みいただきありがとうございました。

※本作はまだまだ続くよ♪


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