リハビリ中(今回は百合?)
書かなきゃいけないのはあるんだけど、肝心のインスピレーションというか、意欲がまったくねぇ。
「ねえ」
艷やかな茶髪が肩の上をさらりと滑り落ち。リップを塗られた唇は、艶を帯びてうっすらと笑み。ハーフなのか、つんと立つ鼻。意思の強さを感じさせるつり目。全体的にとてもバランスの取れた顔立ち。
――とても綺麗な人だな。
自然と、見惚れていた。自分とは違う。羨ましくはあったけど、嫉妬はしなかった。
――だって、見ただけでもわかる。努力をしてるのが。
それに比べて、私は努力してない。してない訳ではないけど、比べるレベルにはない。
――なんの用なんだろう。
今さらながら、そんな疑問が湧く。
名前も知らないし、彼女と会話をした記憶もない。
――………あったら申し訳ないけど。
「おーい、聞こえてる?」
彼女が、私の顔の前で手を大きく振る。パチパチと瞬きをした。
「はじめまして?」
「やっぱり聞こえてるじゃん。なんで無視するのさぁ」
「無視?」
首をコテンと傾げる。
――してたっけ? ちゃんと話してたはず。
そこでまたまた疑問符が頭の上に浮かぶ。
「会話してない?」
彼女の口角がピクピクと震える。
「あ、あぁ〜なるほど。そっかそっかぁ、天然ちゃんね〜」
彼女は何かを堪えるように唸ったあと、咳払いをした。
「改めて。――私、佐奈 緩螺。緩螺って呼んでね。友達100人作るのが目標です!」
「私、ヨミ。カタカナでヨミ。スゴい目標。私じゃ無理だった。応援してる」
「じゃあ、友達になってくれる?」
「うん。初友達。あだ名で呼び合うのが通例」
そこで、さて、なんと呼ぼうか悩む。
――さっちゃん? それだと味気ない。捻って逆読みの『なさ』? ………微妙。佐奈緩螺だから……ゆー? ゆな? るな? ……むずかしぃ。名前にこだわる必要ないかも? 特徴から取るのもあり。
改めて上から下を見回し、ふと、ある言葉が口を突く。
「おっぱい」
「……………」
緩螺は無言で机の下に首元まで隠した。よく見ると顔が赤くなってる気がする。
緩螺が押し殺すような声でいった。
「それだけは止めて」
「? なんの話?」
意味がわからず聞くと、緩螺は数秒固まったのち、天井を見上げて「ほんものの天然すっご。持ち帰りたい」と、意味がわからないことを呟く。
「あだ名決まらないならさ、『さなっち』とかどう? 友達からはよくそう呼ばれてるし」
「………さなっち」
悪くない。いや、とても良いあだ名な気がしてきた。
「スゴい……! あっさりと解決した。あんなに悩んでいたのに」
「悩んでいたんだ……。全然そうは見えなかったけど。天然+無表情とか、私の好みドンピシャ過ぎない? 誘拐して良い? 良いよね?」
不穏な発言……なのだろうか? 言ってる意味はよく分からないけど、親友が過ちを犯すのを止めなければ。
使命感に突き動かされて、ぶつぶつと呟き続けるさなっちの手を、両手で包む。
「悪いことしちゃダメ……!」
「――――ゑ」
「誘拐したいだとか、なにがきっかけ分からないけど。犯罪行為はメッ! 私に協力できることなら手伝うから考え直して……!」
「あ、いや、えっと………ごめんなさい」
さなっちは謝罪したあと、「私はなんて汚れてるんだろう」なんて、しょんぼりした様子で溢していた。
――汚れなんてなさそうなのに、どこが汚れてるんだろう?
わからなくて聞けば、さなっちは「知らなくても良いんだよ」と、優しい笑みを浮かべながら私の頭を撫でてくれた。
益々わからなくなった。
ちな、地の文の最初の空白?は、使ってるアプリの仕様だったりする。でなきゃ、面倒でやってない。




