崩壊
幸せの日々はある日突然崩壊する
崩壊
まだ夏になる前の日の事だった。お父さんとお母さんは病院に行っている。
私は学校があったからなんでお父さんとお母さんが病院に行ったのかわからなかった。
学校が終わり帰ると、何故か家の中が暗かった。
リビングに入るとお父さんはソファにうなだれて、お母さんは床に座り泣いていた。
何となく話しかけづらそうだったんだけど私に気づいたお母さんが私を抱きしめながら
「よく聞いて・・・入院することになったんだ」
そう一言涙声で言った。
その時のことあまり覚えてないけど、時間はあっという間に過ぎていった。
ある日病室の扉を開けると、お父さんが窓の外を見ていたんだ。
いつもなら何となくどんな気持ちなのかわかるけど、その時は何を思っているのか分からなかった。
ただ真っすぐ外の風景を見ていたんだ。
何をするわけでもなく、喋るわけでもなく、ただただ真っすぐと。
お父さんと私の間に途方もなく遠い距離ができてしまったのかな。
何かが壊れていくような気がしたのは気のせいかな。
どうしてこんなに不安で悲しくなっていくのかな。
どうしてなにもしていないのに涙がでてしまうのかな。
この感情を誰か私に教えて