食事券と機能追加
「先程、女神イトの依頼を受け、ヤヤさんが先ほどいた世界に彼女を転生させました。お店は彼女がその世界で開く事になります。」
先程転生させたのに何故、店や食事券がここに?
「女神の領域だから時の流れなんて有ってないモノで〜す☆特に、時間の女神クロノの領域はね。そもそもこの領域は「マクロ!!」」
ミス・マリーは大声を出してアホの子の言葉を遮った。
「ごめんなさい、ヤヤさん。急に大声を出してしまって、驚きましたよね?」
いいえ。
「そうですか・・・。時間の流れが違うからとだけ認識しておいてください。」
食事券の裏面をよく見ると『能力の女神は利用不可』と書かれている。
あ〜自分には使えないから俺に渡したのか。
「そんな事はないです☆」
行きたいのは山々だが、行く能力は当然ないし、帰るにはどうしたらいい?
「行きは私が送りま〜す。帰りは端末のアプリが1つ出来上がったので試運転を兼ねて下さい。」
アプリ?
ああ、これか。
ドアのアイコンが書かれたアプリが追加されていた。
バックドア
24時間に一度だけ自分のホームに繋がるドアを作り出す。
もし、誤作動や作動しなかったらどうすればいい?
「クロノが何とかして下さい☆」
「マクロ・・・?」
ミス・マリーは笑顔だが、心底怒りが込み上げているのが分かる程の表情であった。
「それじゃあ、私はこれで御暇させていただきますね。探偵さんもいってらっしゃい〜。」
アホの女神が消えると同時に俺は先程いた世界に飛ばされた。
気がつくと、先程いた世界のトラさんらの家の前にいた。
しかし先ほどと明確に違うのは街道側に見慣れた雑居ビルが建っていた。