登場3人目の女神様
結果を端的に言おう。
上手くいった。
それでいいのか?と思うほどに。
巨大な蛇に酒を飲ませて赤髪の女性と虎さんと俺が3人で攻撃をして封印具を使って10分程度で終わった。
俺はほぼ何もしていないが・・・。
虎さんと赤髪の女性はお頭へ報告に行くので先に城下町へと戻った。
俺の依頼は後ら一つ残っているので別行動を申し出たのだが、「赤髪の人が結界を張ったから休みながら魔物の亡骸を見張っていてくれ」と言われてしまった。
正直言って嫌なんだが・・・。
大蛇の頭の一つから女性が這い出てきた。
容姿は銀髪で165cm位でミステリアスな感じがする。
さしずめ氷の女王といった所だろうか。
「助けていただいた様ですね。」
ドロドロですよ?
「そうですね。暫しお待ちを・・・浄化!」
何かの魔法を使用して身体に付いているドロドロを消した。
「私は【食神】イトと申します。豊穣と食の女神です。」
この方が探していた人物なのか。
意外にも向こうからやってきた(?)。
「初めまして、ミス・イト。」
「貴方は異世界から来たものですね?」
まぁ、相手は女神様だ。
そのくらいは直ぐにわかるのだろう。
さて、依頼を終えるとしよう。
イトと名乗る女神に事情を説明した。
「では、【能力神】マクロ・ミナセと【職業神】クロノ・マリーに頼まれて貢ぎ物を持参してきたと。」
収納から岡持ちを出し、中からどんぶりを取り出した。
「こちらがそのラーメンです。」
「らーめん?」
あ、この世界にラーメンはないのか。
イトはラーメンを食べ始めた。
「このらーめんなるものを作った料理人は?」
「私の世界の料理人ですが、この一杯を作り引退しました。」
次の日、店に行くと張り紙があり、そこには店を閉めた事が書かれていたので本当に料理人を廃業した事を確認している。
「成る程。後で、どちらかにお願いをして、その方を転生させるとしましょう。そうすれば、また食べられます。」
涎を垂らしながら霧の如く消え去った。
折角の美人が台無しである。
その後、虎さんと赤髪の女性が町の冒険者を引き連れて戻って来た。
頭も同行しており後処理と報酬について話し合い、俺は今回の依頼を全て終えた。
「依頼達成ですねー。それじゃあ戻しますね。」