7.読んでもらえる長さとは
「読みやすい長さってどれくらいだろう」
今日ふと、そんなことを思った。
今まで私は、1話あたり4000字前後を目安に書いていたけれど、実はこれは、ものすごく読みづらい長さなのではないだろうか。
なぜこう思ったのかというと、他の誰でもない、私の読解集中力が、2000字前後が限界だったからだ。
通勤電車のなか。
左右前後の人に押しつぶされながら、スマホを取り出し、作品を読む。
各駅停車の電車が、2,3分起きに減速するたびに、集中力も、各駅でとまる。
それでもなんとか読み進めるが、2000字あたりで、スクロールバーがまだ半分以上あったときのあの、絶望感。
「まだあるの?」
ページの途中で読むのをやめたら、あとでどこまで読んだか探すのが手間だ。
そのせいで私の場合、途中で読むのをやめたときが、その作品とのお別れのときと言ってもいい。
「電車やバスのなかで」
「ちょっと手持ち無沙汰なときに」
――読んでください、というプロモーションのお話ほど、文字数に気をつけねば、と帰宅早々PCの前に陣取り連載の続きを書き始めるものの、2000字でストーリーを盛り上げ、せっかく盛り上げた勢いを沈め、続きが気になって仕方がないように最後をまとめて次話につなげるのはなかなか難しく、結局今日も、3000字を越えてしまった。




