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長女って、そうではないでしょう!

四月一日ネタです。本編とは関係有りません。


もし沙代が転生者だったらネタと、義姫が康秀に嫁いで生まれた子供が梵天丸でその子も転生者という二部です。

永禄十(1567)年十月一日


■相模国西郡小田原 三田沙代


遠い遠いあの世界、未来のお父様、お母様は達者でお暮らしでしょうか?私は今戦国の世で生きています。

平成の世でごく普通の大学院生だった私が、城巡りの最中にハンターに誤射され死んでから早十年、私は、神奈川県小田原城主、あの有名な後北條家の家臣の娘として頑張っております。


後北条ですよ後北条、以前はあまり有名じゃ無くて、北條早雲は素浪人とか、下克上とか言われていた後北条ですよ。あれが嘘八百で北條早雲が幕府の高級官僚だったとか知られて、戦国ブームで見直されたけど、結局大河ドラマの主役になれないという超絶微妙な後北條氏です。


そしてその後北條氏の家臣の娘として生まれた私が私として意識を取り戻したのは、永禄三年の事でした。それまでは漫然としながら何か霞が掛かったようにボンヤリとしたもう一つの意識があったのです。生まれて直ぐに母に背負われた状態で母が敵と戦って血まみれになった事なども意識の奥底に残っています。


そんなある日、父上と母上の出陣をもう一人の母上と一緒に手を振って送り出したのですが、一ヶ月後の急報で意識の疎通が為されたのです。


『尾張田楽狭間に於いて御味方大敗!三河守様御討ち死に!』

その時、ふと気づいたの、これって桶狭間の合戦じゃないかって。

そしてフラッシュバックのように前世を思い出したのですが、あまりの情報量に熱を出し一週間生死の境を漂い母上をはじめとして皆を心配させました。


魘されている最中に桶狭間、もとい田楽狭間の戦いの細評が入ったらしい。熱が引いて聞いたら、今川義元討ち死には誤報だと言う事が判ったのですが・・・・・・

あれ? 今川義元って桶狭間で織田信長に討ち取られたって聞いた気がするんだけど。

そう思っても、前世の記憶が夢幻ではと考えて、魘される続け、皆に大変な迷惑をかけてしまいました。


田楽狭間の戦いから一ヶ月後、父上と母上が帰国してきたのですが、今生の父上である三田康秀って浅学の私じゃ知らないんですけど・・・・・・まあ母上は井伊祐子さんと言ってあの徳川四天王で赤揃えの井伊直政で有名な井伊家の出だそうです。


けれど私が井伊家で知っているのは彦根城を作った井伊直孝に幕末の井伊直弼、それに女地頭で有名で2017年大河の主人公になったけど、2016年年末に子孫が井伊直虎は今川家から送り込まれた関口氏の人物で次郎法師とは別人だと言うぶっちゃけを行って騒ぎになった井伊直虎なんだけど、母上は井伊家で言えばどの辺りの係累なんだろうか?


そう思っていたこともありましたが、まさか母上が次郎法師とはビックリ仰天でした。

だってだって、次郎法師だよ一応成りとも井伊直虎(仮)だよ、直虎、あの有名な直虎だ! 

母上が井伊直虎(仮)だと知った時は超興奮したよ。


それに母上は幾度となく戦で働いて大将頸も取っているって言うんだから、話じゃ田村某とか、伊達家の重臣中野某とかを討ち取っているらしいし、今回も毛利某に山口某を討ち取ったとか、ええい井伊家の直虎は化け物か!


超有名な母上と違いモブな父上は、織田信長勢が今川義元の本陣攻撃したのを知ると、北條家に何故いるのか知らないが雑賀衆や根来衆を率いて、しかもその中にはあの雑賀孫一や佐竹伊賀守がいたらしいと、井伊直盛お爺様と一緒になって、織田勢を側面から銃撃で撃破したらしい。その際に服部某、林某、長谷川某を射殺したって。その為に、今川義元は重傷を負いながら生き残ったそうだ。


そんなこんなで、バサラ系ゲームでは超有名な母上と違い、のぶさんの野望にも出ない程のモブキャラの父上ですが、何故か北條家の宿老として活躍中なだけじゃなく、カレー、カステラ、缶詰、ロケット弾etcと多くの発明品を生み出すお方でした・・・・・・て言うか、時々バイオリンで新世界よりとか弾いたり、ギターを弾きながら英語の歌とか二十世紀から二十一世紀のホップスとアニソンとか歌っているんだよ・・・・・・どう見ても父上も転生者だろうが!


てことは、このあり得ない鉄道馬車、海を行く蒸気軍艦とかも父上の仕業か! 


其れだけじゃ無く父上には、妙母上(最初妙母上が本当の母上だと思っていた)の他に我が母上の直虎もとい祐子、歩き巫女創設の甲賀の望月千代女(聞いた時は同姓同名の別人かと思った)九條関白の娘の美鈴(幼少時に捨てられて甲賀衆になっていたのはビックリだったが、あの胸は兇器だ)、更に、戦国一のクソババアとも言われる由良家の赤井輝子さん所謂妙印尼さんの娘の安芸(確か、由良家の姫は成田氏長の奥さんになってあの有名な甲斐姫を産む筈なんだが、1564年以来、由良と成田は不倶戴天の敵だから婚姻自体が成立しなかったそうだし、父上が治水で新田郷を豊かにしたから妙印尼に気に入られて押し付けられたらしい)


更に、最近八男になる弟が生まれたが、その母親が、最上義姫・・・・・・

おいいいい! 

その上、弟の幼名が梵天丸・・・・・・

なんでやねん!

それだけじゃ無く、乳母が片倉喜多・・・・・・付けられた小姓が片倉小十郎・・・・・・

どうなってるんやねん!

はぁはぁ・・・・・・父親以外は独眼竜政宗のキャストやんけ!



それに、父上の小姓の名前を聞いてぶっ飛んだ、だって榊原小平太って言うんだよ! 榊原小平太って康政やんか、徳川四天王何処行った! で、本人に聞いたら父上が都に行った時に寺でスカウトされたとか・・・・・・おいいいい、青田買いかよ親父殿よ。


そういえば、山内とか堀尾とか平塚とかが家臣にいるんだが・・・・・・秀吉涙目だ。

更に言えば、従姉の笛姉さんの旦那様は北條氏忠殿なんだけど、その宿老が前田慶次郎利益って華の慶次じゃんけ、一体全体どうなってるんじゃ!


聞けば、田楽狭間の戦いの後で甥に家督を奪われて尊敬していた氏忠殿の亡き父上氏堯殿に家族揃って仕えたそうだ。そのせいか、あの奥山助右衛門も一緒にいるし、利家も涙目じゃん。



それにしても家はマイナーな家だけど金はあるんだよね。毎月のように特許料が入ってくるから、けどそんなに贅沢はさせて貰えない。質実剛健なのがモットーだそうだ。


それより、最大の疑問点は父上は一応成りとも八万石ぐらいの所領を持っているので私は所謂お姫様なのだけれど、早朝から起こされた挙げ句に毎日箱根湯本まで往復マラソンをさせられているって事だ。其れだけじゃ無く、それが終われば母上の指導の下武道訓練、午後は父上から難しい微分積分やら科学やらを教わる毎日、これってお姫様の生活ちゃうがな!

灘校受験生あたりの生活じゃん!


やり直しを申請する!



**********************************************


八男って、それはちがうでしょう!


天正五(1577)年十二月一日  梵天丸


よっ! おら梵天丸、十一歳のイケメン少年さ。

おらの母ちゃんの名前は義姫、乳母は片倉喜多、お付きの小姓は片倉小十郎、そして俺の名前は梵天丸、生まれは永禄十(1567)年とすれば、俺は伊達政宗になる訳なんだが・・・・・・


なんか変だ。何故なら俺は小田原生まれの小田原育ち、実家が三田家ってどう言う事だ?

伊達政宗なら、米沢生まれの米沢育ちだろうに、それに親父の輝宗は何処行った?


しかも、伊達政宗なら、長男の筈なのに、俺は八男で上に兄七人姉六人もいるわけで、如何しても可笑しい!


いや、八男なんだが、母義姫にしてみれば長男だし、十一男坊の弟もいて、そいつの名前は小次郎・・・・・・

理には適っているんだが、父親が三田康秀って聞いた事も無いノブの野望にも出てこないキャラ・・・・・・


但し、可笑しな事ばかり・・・・・・だってさ、この時代に人力で動かすとは言え、戦車があるんだぜ。それも傾斜装甲備えた、キングタイガーみたいな形のがだぜ。どう見ても可笑しい、その上、自転車はあるし、海では海軍に海兵隊、それなら良いが、船が蒸気タービンで動いているんだ。まあえらく効率は悪いそうだけど、そいでその船は装甲板張って旋回砲塔に十五糎砲を搭載とかで、装甲巡洋艦天城って何時の時代だよ!


しかも既に安房の里見氏は滅んでいて東京湾の制海権は完全に北條家のものなので、横須賀に海軍工廠と造兵敞ができているって・・・・・・親父、あんたは連合艦隊でも作るつもりか!

聞けば、巡洋艦利根とか装甲巡洋艦榛名とか戦艦武蔵とか作るって設計までしているんだぞ。


親父絶対転生者だろう! どう見てもそうとしか思えん、だってよ、親父の正妻は北條氏康の娘だけど、側室があの井伊直虎だぞ、その上、望月千代女、妙印尼の娘、九條関白の娘、本願寺の顯如の妹にその家臣の娘で数多、とくりゃ、ハーレム万歳じゃんけ、その上で我が母上だ。更に嫁では無いけど、面倒を見ている人が一人。


子供は長男長太郎、次男宗次郎、三男次郎三郎、四男佐一郎、五男仙十郎、六男万次郎、七男平五郎、九男多四郎、十男四郎兵衛、十一男小次郎と来て、長女の沙代、次女愛女、三女湖詠、四女狭吹、五女千代美、六女露美、七女甲斐、八女玲羅、九女海帆と来てるからな。


ここまで凄いと、驚くだけだ。どうもこの世界は過去の世界というか、パラレルワールドだよな。だって、今の北條家って佐竹と盟約結んでいるし、鎌倉には征東大将軍様なる将軍様が居るし、古河公方は足利藤氏だし、長野業政は健在で、何故か上杉謙信と近衛前久が朝敵扱い。で、我が伊達家は分裂して骨肉の争いだって。


もうお腹いっぱいだ、歴史が可笑しすぎるだろうが、信長は最近、甘い物の食べ過ぎで肥満と糖尿病らしいし、武田信玄は既に死んでいて、郡内は北條の領土だし、母上の実家最上家はハッスルして既に庄内と横手まで征服しているそうだし・・・・・・



あれから一月ほど経ったが、恐ろしい事が判った。なんと、従姉妹が嫁いだ北條氏忠の家老を、あの前田慶次郎が勤めいてるのだ。


更に驚いたのは、家で側室扱いで面倒いている女性はなんと、あの家康の奥さんの築山殿だった!

おいいいい!!!! 築山殿って殺されたんじゃないんかい!

親父! 家康から寝取ったのかよ! 俺はあんたを尊敬するぜ!


タイトルは、Y・Aさんから直接許可受けています。

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