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ブラッドアッシュ I  作者: KeNta
第一章
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決意 4−5

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「悪い。遅くなった」


覚悟を決めて廃病院を飛び出した俺は、先ほど聞こえた音を頼りにここまでやってきた。

そして、最初に飛び込んできたのは今まさに相馬が巨大な化物、海斗に殺されかけている光景。「みんなを守る」と言っていた海斗が俺の大切な仲間を殺そうとしていたのだ。


間に合え……!


地面を蹴る力を更に込め、急いで相馬の下へと駆ける。

もし、あと一歩でも駆けつけるタイミングが遅れていた、ら相馬の命はなかっただろう。


「一ノ瀬…………。お前……」


背中姿の俺に語りかける相馬。

それを振り返りはせず聞き止めた俺は、もう一度だけ「悪かった」と答える。


「一ノ瀬君!」


海斗が怯んでいる隙に、楪と影井が俺達の下へとかけてきた。


「オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛オ゛」

「悪いみんな。もう俺は大丈夫。もう俺は迷わない」


クロスを構え、戦う姿勢を見せる。

なにを守り、なにと戦うかをはっきりと自分の中で選択した。


「——俺は、この手で海斗を殺す」


それが俺のやるべき使命。海斗と誓った約束でもあった。


「……たく、迷惑かけやがって……」

「悪い……」


ふらふらになりながらも相馬は立ち上がり、俺の横へ立つ。そして、そのままと海斗へとクロスを向ける。どうやらまだ相馬も戦うらしい。その様子に影井は心配して止めようとするが、それよりも早く俺が口を開いて話を続ける。


「——お前の力が必要だ」

「はっ、上から目線かよ。まあいいぜ、力貸してやるよ」


顔は見ない。お互い隣にいるためはっきりと表情は伺えないが、二人とも笑っていた。


「——ねえ。私も忘れてもらっては困るのだけど」


そこに割って入ってくるように楪が隣に立つ。


「忘れてねえよ。楪、力を貸してくれ」

「言われなくてもそのつもりよ」


今度は三人でクロスを構え、海斗と戦う意思をします。


「みんな。一応先輩である僕の話を聞いてよね」


一度だけ溜息を吐いた影井も、クロスを構える。これで海斗と戦える準備が整った。


海斗待ってろよ。今助けてやるからな。


「みんな行くよ! 今度こそ奴を、海斗君を倒すんだ!」

「「「了解!」」」


海斗との最後の戦いが始まった。

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