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一皮剥けました!


「イヤッー!!!!!嫌です!嫌です!嫌ですっ!!!」


私は綺麗です!汚れてません!


1ヶ月に一度のお風呂は母に、前の前の日に入れて貰いました。

旦那様も一緒だったので知っているはずです。


何とか旦那様の腕から逃れようとしますが、旦那様は私を抱えたまま足を進めます。


以前も逃げようとした私を母のいるお風呂場まで、首を噛まれながら、連れてかれました。


あの時は裏切られた気分を味わいました。


世の女性は男性に逆らいたくても逆らえない状態(体格差)があるのだと学びました。


理不尽です!


「君、道路でも森でも寝てたから、服も髪も足も汚れてるからね。綺麗ではないから。それに人間の入浴は猫の毛づくろいの代わりだよ」

「代わりいらないのです。今までの様に舐めるのでお風呂はいらないのです!」


「……今は人間の姿なのだから、舌が届かない背中とかは無理だよ」


「旦那様が舐めてくれればいいのです!」


今までだって、やってくれたのですから……!


「そしたら、俺が変態じゃないか………さすがに無理だよ。本来なら一緒に入るのも有り得ないんだからね」

「何でですか?」

「男と女だからだよ」


男も女も例外を除いて、裸を見せ合うのは基本的に駄目らしいです。


人間は男と女で生き方が違うそうです。

分かりやすいのがまずは服装で、女は一般的に足首まで隠れるヒラヒラ(スカート)で男はヒラヒラは着ないそうです。あと、女は髪を長く伸ばさないと駄目で、男はどちらでもいいそうです。


人間の女は面倒です。ヒラヒラも長い髪も邪魔ではないのでしょうか?


人間の男は狡いのです。


ちなみに人間にとっての最高は男も女も貴族、資産、容姿が良ければ最高の人間になるらしいです。


人間は面倒な生き物です。


強いか弱いかでは駄目なのでしょうか?


難しいことばかり考えてるから人間は耳や目も鼻も悪いのです。


それを言うと旦那様は笑いながら「そうだね」と、言ってくれました。


やっぱり人間は可笑しな生き物で、正しいようです。


「じゃあ、お風呂に入ろうか」


話しに夢中になり、いつの間にか旦那様に脱がされてました。


さっき笑ったのは、このせいですか!?


(正解)


お風呂場は理不尽さの塊です。もう油断しません、かたく誓います。


スッポンポンの私は逃げ出そうとしても、ドアの前には立ちはだかる旦那様。


逃げ道は閉ざされました。


私も今は人間の女です。


潔く決意します。


水を恐れては女が廃ると言いますし、ここは旦那様にいい女の見せどころです!


覚悟を決めた女は強いのです!


「入るよ……」


スッポンポンの旦那様にまたしても抱えられ、白い湯気が立ち上る浴室へ……


いざ、尋常に勝負です!!!!!






「イヤッーーーー!!!!!!」


絶叫………






髪を洗ってもらったら泡が目に入りました。


痛くて泣きました。


旦那様に目を閉じてなかったからだと言われましたが、何時まで閉じていればいいのです?

あと、耳に入った水がとれません。

どうやってとるのですか!?

とって下さい、旦那様!!


色々ありましたが、グッタリとした旦那様を背に感じながら、湯船にようやくに浸かりました。


湯船にゆっくり入りたかった旦那様が私の為にバニラの入浴剤を入れてくれました。


水は温かくて白くて甘い匂いがしました。


ミルクのようだったので舐めたら、怒られました。味は水でした。


不思議です。


泡は嫌いですが水は前ほど嫌いではなくっていました。


毛がないからでしょうか?


人間のいい女は、泡の試練を乗り越えねばなりません。


私は(アレスが洗髪、洗身)乗り越えました。


一歩、人間のいい女に近付きました。






後日………


旦那様が

「シャンプーハットってこの世界にはないよね………………… 作るか」

と、言っていましたが 'しゃんぷぅはっと' とは何でしょうか?


謎です。




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