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デートは波乱の幕開け

やっぱり夜会より皆で食べるお菓子の方が楽しくて、美味しかったです。


今日は旦那様と町で 'でーと' です。


おもちゃを買ってくれるそうです。

ふわふわのモコモコ猫じゃらしが欲しいのですがありません。


「…………ないのです」

「だから、ないって言っただろ?」


服屋にも、雑貨屋にもありませんでした。


「アレじゃ、駄目なのかい?」


服屋で見た毛皮の服はふわふわですが、重いし丸くないです。


それに………


「………棒が付いてないです」


あれでは、遊んで貰えません。


「なら、コレにさっき雑貨屋で見たリボンでも付けたら?」


宝石屋で細長い金の枝(純金製)に色とりどりの砂利(宝石)が木の実のようにぶら下がっている。


「これなら、すぐに折れないよ」

「ジャラジャラが嫌です。枝も砂利も目がチカチカするのです」


使用人達が、木の枝に縄を縛って作成した手作り感満載の猫じゃらしはリンのお気に入りだが、枝がすぐに折れ、縄が切れる。

簡単に作れる代わりに耐久性は最弱の使い捨て扱いだ。

遊んでいる途中で駄目になるから夢中になって遊べない。


「…………少し、休もうか?」

「マァムが言ってた恋人御用達の 'かふぇ' に行きたいのです!」


猫じゃらしは、また探します。


今は' でーと 'です。


恋人同士がいっぱい居ると言ってました。

1つのケーキや飲み物を一緒に食べるところです。

私と旦那様は婚約者同士の恋人なのです。

これは行かなければなりません。


恋人同士には試練があると絵本に書いてありました。


'でーと' は使命です。


「それって何処にあるの?」

「マァムが紅茶の葉っぱを買う店の近くに、新しく出来たらしいです。ピンク色です」


「そう、ならこっちだね」


手を繋いで' かふぇ' に向け歩きます。

旦那様は町には余り行かないそうですが、葉っぱの店のように昔からある店は知っています。

老舗と言うそうです。

でも老舗でも猫じゃらしはないのです。

'かふぇ' は新しい店なのであるかもしれません。

お店はすぐに分かりました。


ピンクです。


「……………… ここ?」

「です!」


ピンクの屋根に、ピンクの壁、窓を覆うピンクのカーテン。

全部ピンクです。


…………………あのカーテン、登りたいです。


ドアまでピンクです。

旦那様が開けるとカランカランとドアに付いたベルが鳴り響きました。


「いらっしゃいませ~お二人様ですか?こちらへどうぞ~」


マァムの服に似ていますがマァムはヒラヒラふりふりピンク色ではないです。

案内された席はカーテンから外の人が見える窓際です。


………登っちゃ駄目ですか?


「こちらがメニューになります。今日のお薦めは熱々メロメロ蕩けるパフェですよ。恋人達限定ですが男の方が彼女に愛の告白をすると、特別に花火がパフェにさせますが、どうなさいますか?」


「花火ですか!?」


花火見たいです!

パフェは何か分かりませんが、パフェはお薦めなので美味しいはずです。


「お薦めのパフェにします!花火をさして下さい」

「ありがとうございます。では彼氏さん、愛の告白をお願いします」


花火、花火、花火、花火、花火♪


旦那様、花火です!

愛の告白、お願いします!


でも……………………愛の告白ってなんですかね?


旦那様、俯いている場合ではありません!

花火ですよ!?


「……………好きだよ」

「私も大好きです!」


「きゃ~!!ご馳走さまでした。では只今、御持ちしますね」


ピンク色の店員さんは何か食べたのですか?


「愛の告白は食べ物なのですか?」

「………………他人とっては胸焼けするほど食べられないモノだよ」


「胸焼けしたのにご馳走さまですか?美味しくないのですか?」

「………………美味し過ぎて胸焼けしたんだよ」


「………………人間が分かりません」


旦那様が私を好きで、私は旦那様が大好きですが、さっきの店員さんの食べられないのに美味しく感じる気持ちが分からないのです。


「………………君は分からなくていいよ」


旦那様が疲れています。

歩き疲れかもしれません。

ここで、ゆっくり休みたいと思います。


「お待たせしました!こちらが熱々メロメロ蕩けるパフェ花火添えになります。ドリンクはサービスです。いいもの見せて頂いたお礼です。では、ごゆっくりどうぞ♪」


ピンクの店員さんが持ってきてくれた'パフェ'はケーキより大きかったです。


「花火です!」


バチバチと火花が散ります。

線香花火みたいです。

大きい花火は音が嫌いですが小さい花火は好きです。

思わず花火に触れようと手が無意識に出ましたが、旦那様に阻止されます。


「危ないよ。熱いからね」


ドレスや砂利のキラキラより花火のが綺麗ですが、花火はすぐ消えます。


「…………消えました……」


残念です。


「花火なら猫じゃらしと違ってあるはずだから買えばいいよ。それより食べないの?」

「食べます!」


今日は花火を買って貰うことにしました。

パフェを食べます!


パフェはお菓子の最終形態です。


お菓子が全部、透明の器に入ってます!

生クリーム、チョコレート、カスタード、アイスクリーム、果物にサクサクのビスケット?(シリアル)


ウマウマです♪


旦那様と二人でハンブンコしました。


店員さんがくれた、ジュースのストローは先が二つにわかれ変わった形をしていましたが、これなら旦那様と一緒に飲めます。


ブクブクしたら怒られたのでやめましたが、美味しかったです。


このストロー欲しいのです。


食べ終わったのでお店を出ます。


私は満足です。


「ありがとうございました~」


休んだので今度は花火を買いに行きます。


「おいっ!なにやってんだ!?早く拾え!!」


花火屋に行く途中、たくさんのボールが道に落ちていました。

荷馬車から落ちたみたいです。


馬で運ぶのが悪いと思います。

馬は嫌いです。



コロコロと足にぶつかった黄色のボールを拾い、両手に持って渡しに行きます。

黄色のボールは大きいので1つしか拾えませんでした。


「はい、落ちてました」

「おっ、ありがとな」


「早くしろっ、置いてくぞっ!?」


どうやら落ちていた最後の1個で、すでにボールは荷馬車に乗せ終えたみたいです。


「分かってるよ!今行く!!嬢ちゃんにやるよソレ、礼だ」


ボール受け取らず、頭を撫でると荷馬車に乗り込んでいきます。


「おいっ、いいのか?」

「子供が持てる重さじゃない、ただのボールだ」

「それも、そうだな」


男達が何やら話しながら嵐のように去っていきました。


「貰いました!」


ボールを旦那様に見せます。


「良かったね、玩具が増えて。持とうか?」

「旦那様には花火を持って貰いますから、私が持ちます」


花火屋に向けて歩きます。


お家に帰ったらボールで遊んで、夜は花火をします。

今から楽しみです!

猫じゃらしはありませんでしたが、また旦那様と 'デート' がしたいのです。






ただのボールです。


リンにとっては………


アレスも気付いていません。

新たな問題が屋敷で待ち構えていることに……


ただ、今は恋人としての一時を楽しく過ごすのみです。




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