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初めての王宮8

骨折、内臓損傷、打撲者4名。

喉損傷者4名。

うち、8人共急激な体温低下により意識不明の重体。


発見次第、医師、薬師、魔法使いが治療を行う。


治療中にメディア嬢以外の、二人の令嬢の親族が陛下、公爵、公爵夫人に謝罪し、納得のいく処罰を条件に治療後、家へと引き取って行った。


現在、執務室にてロデオ伯爵、メディア嬢、男5人を尋問中。






遊んだ人達は顔を青くして震えています。


寒いのでしょうか?


治療して貰って、今は服も着ているし、濡れてもないのに軟弱です。


この人達の治療中に旦那様にグルグルしてもらいました。

王様も旦那様にお願いしていましたが、やってあげませんでした。


王様が可哀想だったので一回だけでもグルグルをやってあげて下さいと、旦那様にお願いしました。


旦那様は嫌がりましたが、王様は喜びました。


旦那様は王様の手を掴まず、魔力で浮かせ凄い速さで回転させてから本棚に投げました。


王様は着地が下手でした。

なんで、棚に着地出来ないか不思議です。


ぶつけた所は旦那様が治療してあげてました。

私も王様みたいに思いっきり回して投げて下さいと、頼みましたが部屋が狭いから危ないと、言われやってくれません。


王様だけ特別扱い狡いです。


その代わり王様は一回グルグルですが私は五回グルグルしてくれました。


家では禁止なので、質より数をとりました。


また、やって欲しいです。

夜会には二度出ませんが執務室には行きたいと思います。


遊んでいたら治療が終わったので話し合いするそうですが、誰も喋りませね

「ロデオ伯爵は大罪により死刑とする」


厳かな声音で国王陛下が罪状を言い渡した。


「弁明はあるか?」


ロデオ伯爵は何も言わない、言えない。


「…………ございません」


「お待ちください!陛下!父は……」

「身を弁えなよ、陛下の御前だ。君に発言の許可はされていない」


「良い、発言を許す」


「父は大罪など!何かの間違いではありませ んか!?」


「メディア嬢はこのように申しておるが、どうだね伯爵?」

「っ…………ございません」


「そんなっ………」


首を振りながら涙を流し、現実を否定する。


「…………とんだ茶番だね」


茶番とはなんですか?

一番茶と親戚でしょうか?


旦那様が笑っているので、楽しい事を表す言葉ですかね?


「君のおかげで伯爵を迅速に処罰するのがことが出来たのに、なぜ泣くんだい?」


「………私の、おかげ………?」


「リンに盛った毒だけどあれ、なんだか知ってる?……麻薬だよ。しかも、陛下や俺も摂取する危険性もあった。まぁ、未遂とはいえ公爵夫人に害をなす者がなんの罪にも問われないはずないだろ?」


親子揃って馬鹿だね。


「………ま、やく………」


「挙げ句の果てに何、コイツ等?君達、俺の婚約者に何をしようとしたんだい?」


「俺達は雇われただけだっ!」

「公爵夫人なんて知らなかった!連れてきた娘と遊んでやれと、そこの女に頼まれたんだっ!」

「なぁ!俺達は何もしてない!!悪いのはそこの女だろっ」

「そうだっ!その女が悪いんだ!!」

「俺等は頼まれただけだっ!」


「………………私はこのような汚らわしい者など知りませんわ!私を嵌めようと謀った罠です!そのような者、早く処罰した方がいいですわ」


「なっ!?」

「このヤロッ!!」

「お前がっ!お前がヤれと!」

「クソ女がっ!」

「テメェ、なんか死んじまえ!」


「鎮まれっ!!」


陛下の一喝が響き渡る。


「メディア嬢に聞く、アレストファ公爵夫人に麻薬と知って毒を盛ったか?」

「麻薬とは知りませんでした。毒とも………私はただ、自領の特産品を薦めただけですわ」


「この者達は?」

「知りません。私は被害者ですわ!」


「被害者とは?」

「公爵夫人に嵌められたのです。私はただ庭を案内させて頂いただけですのに、あのような辱しめを受けるなど………麻薬も私を嵌める為の公爵夫人の自作実演の罠でしたのよ!」


「へぇ、リンが初対面の君を?」

「ええ、残念ですが………幼い庶民の娘が公爵様に構って欲しくてあのようなことを………私を嵌めたのもきっと、公爵様の気を御自分にひきとめたいが為ですわ」


痛わしげにアレスを気遣うメディア。


「やっぱり馬鹿だね。自作実演、そんな器用なことが出来る猫なら世話ないね」


王様が頷いてますが王様に世話になった覚えはないのです。

旦那様にはあります。

いつも、ありがとーです。


「わっ、私は嘘など!婚約者を信じたいお気持ちは分かりますが、これが真実ですわ!」


子豚、嘘つき、臭い

私、嘘つき、違う


やっぱり豚の親子です。

同じです。

旦那様が子豚を信じるわけないのです。


だって………


「これで盗聴、撮影してたけど、まだ君の言う真実とやらはあるのかい?」


旦那様が私の首輪を示します。

私もびっくりしました。

旦那様が首輪を弄ると映像と声がでたのです。

テレビみたいです。


治療中、ただグルグル遊んでいたわけではありません。


テレビを見た王様は口をパカッとあけて固まりましたが、旦那様は約束を守ったので褒めてくれました。


「真実は人の数だけある。事実は一つだけだ。私は王であるがゆえ、事実を見極めなければならない。真実は大切だがそれに左右される王では国を滅ぼしかねない」


「証拠も証言もあるのに君を尋問にかけたのは君が伯爵の麻薬売買に無関係だったからだよ。罪を認め反省すれば君は命だけは助かったのにね」


それさえなく、リンを犯罪者に仕立てあげようとした。


「私は知らない!私は、私はっ!その女よ!その子が悪いのよっ!庶民のくせになんで公爵様の婚約者なの!!可笑しいわよっ私は伯爵令嬢なのよ!私のが公爵様に相応しいわ!!!!」


メディアが頭を振り乱して、リンに襲い掛かかろうとするが……


ガツッ!


「臭いのですよ!」


顔面を殴り飛ばした。


腫れた顔を押さえながら、余りの痛さに声も出ず、ただ倒れ転がる。


「子豚は喋るなです!臭いし、汚いし、臭いし!なんで、洗ってあげたのに臭いのです!?豚は臭みがとれないのですか!?」


「ちぃ姫、臭いしか言ってないぞ………他に文句はないのか?」

「まだ遣える語意が少ないからね………そんなに臭いの?」


「トイレの花の芳香剤の匂いです」


なんで、豚なのにトイレの匂いがするのです。


「「…………………ああ、確かに」」


私は原液を嗅いだように匂いますが、旦那様と王様も言わないと気付かないほど鼻が悪いのです。

今だけは羨ましいのです!


「ゴホンッ、あー、ちぃ姫が納得出来る処罰にしようと思うが死刑でいいだろうか?」

「死刑しかないよ」


「えっ、殺すのですか?」


「「はっ?」」


「殺さないで下さいっ、家に持ち帰るのです!」

「持ち帰ってどうするんだい、こんなの?」

「監禁は公爵夫人暗殺未遂の罪人には軽すぎる処罰だが……」


「また遊ぶのです♪」


「「………………」」


「治しながら遊べば、ずっと遊べます」


お家で遊ぶのです。

魔法使いも居ましたから怪我しても、すぐに治せます。


「家では飼えないよ。それに、餌やトイレの面倒はどうする気?使用人にはやらせないよ」

「森で放し飼いにします」


「ちぃ姫、遊ぶ前に魔物に喰われて終わりだぞ?」

「そしたら、魔物狩りします」


「どっち道死ぬなら飼わなくてもいいだろ?」

「初めてお家の人以外の人達に遊びに誘われたのです。ちょっぴり嬉しかったのです…………だから旦那様、駄目ですか?」


「………………………はぁ、マァムに内緒で陛下みたいにグルグルされて遊ぶのと、コイツ等を森で飼って遊ぶのとどっ……」


「グルグルして下さい!」


グルグルのが楽しいし、嬉しいです。


「あれは、危険だぞっ!!」


「仕方ないだろ。リンも喜んでるし、見せしめに死刑にしないと身分社会が崩壊するよ……………それに俺は森でもこんなの飼いたくないよ」


「お前っ!絶対に後者が本音だろ!!」






後日、ロデオ伯爵、ロデオ伯爵家令嬢メディアならびに関与した男5名が死罪。

メディア令嬢に関わりを持った二人の令嬢は監視付きの一生涯幽閉の処罰に処された。




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