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序章

私は(リン)生まれて9ヶ月の雌猫です。


突然ですが車にひかれそうなのです!


父、母、旦那様に道路は危ないから外には出ては駄目だと注意されていましたが、たまたま開いていた窓を見つけてしまい、好奇心に負け外へ出てしまいました。


土ではなく 'あすわぁると' (旦那様が言ってました)は家の中とは違い、固くて熱いのです。でも初めての外なので寝転がって、私の匂いをつけます。私の毛は白なので、すぐに汚れてしまいましたが匂いをつけられたので満足なのです。


『リンッ!』


旦那様が窓から顔を出して、私を見つけるやいなや、黒い体を窓からスルリと翻して私の元へと駆けつけて来ます。


旦那様の緑色の目は怒っているのです!

叱られます!!


リンの尻尾は股の間に勝手に挟まり、耳はへにょんと垂れ、青い瞳はビクビクしている。

完全に腰が引け、怯えた子猫はいつもは気付くはずの車の音に気付かなかった。


『ッ!リン!逃げろ!』


気付くと目の前には、父が乗っている車よりも大きな車が迫っていました。

硬直した体は動きません。

ただただ、トラックを微動せず見つめるだけ。

ひかれる直前に黒い影と旦那様の匂い、首もとを噛まれた記憶を最後に私は意識を失いました。







キキキキキキキキキッッッーーーーー!!!!


ギィー


バタンッ!


「あれ、おかしいな……」


トラックから降りた運転手は道路に目をやるもそこには、ひいたと思われる猫たちの姿はなかった。

運転手は気のせいだと思い、またトラックに乗り込むと走り去っていった。






数日後、新聞、貼り紙にて


[迷い猫、探しています。白色青目の雌猫、黒色緑目の雄猫です。心当たりのある方はご連絡お願いします。]




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