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天使だって、気分転換したくなる  包み紙ごと飴ちゃん

包み紙も併せて飴ちゃんだと思っている少年は、おかしいのか。

「つまんない。散歩行くか」

 そう、私がなんとなく呟いて散歩に本気で行ってしまった日というのは、あの年下の子に死ねと言われてショックを受けた日からしばらく経ったとある日のこと。ついでに、今日は土曜日なので学校はない。え? 学校いってるの? いってるんです。天使が本業だけど、まっせっかくだから学校いってるんだよね。あ? 戸籍とどうしているのかって? それはふぁんたじーでの禁句というものではないんじゃないでしょうか。

 まっとにかく散歩に行くんだけど、だからといって普通に歩くわけでは……ないわけではない。(作者! ややこしいフェイントは止めろ)つまりは、普通に歩くだけだ。天使の散歩だからといって羽根をフル活用したりはしない。疲れるしね。それに、羽使ってたら普通の人にも天使ってばれちゃうしね

~。もっともどうせすぐ忘れちゃうんだけどね。

「ジェルも行く?」

 私は何気なく飼い犬のジェルに聞いてみる。といっても、天使の飼い犬だからといって人間の言葉をしゃべるわけでもなくただ「ワン」と一回吼えるだけなのであった。使い魔みたいな種類のものではないのだ。

 私はなんとなくジェルを連れて走り出す。どちらかといえば、ジェルに引きづられて私は走り出すって感じなのだけれど……。そんな感じでしばらく走って行く。すると小高い岡が見えてきた。頂上には一人の少年がボロボロな自転車と共にねっころがっている。

「あーいうのをホームレスって言うの?」

 と一言適当に呟いてからジェルと共に岡を登りだす。意外と角度が急できついけど、とにかく頑張って登る。ジェルは楽そうに楽しそうに登る(犬はいいな~)

「ついたついた」

 疲れたように一言わざと言って見るけど少年は反応しない。

「死んでる……? 」

 そう呟いてみるけど、死んでいるという感じはしない。そのことは保障できる。腐っても天使だし。腐ってないけど。それに、頬が微かにぴくぴくと動いて見えた。

「飴ちゃんいる……?」

 とりあえずそう言ってみる。といっても、この言葉は嘘ではない。ポケットから飴もちゃんと取り出そうとし――

「あぁぁ」

 死人ちっくな少年は、私が飴を取り出した瞬間飴を掴んで包み紙ごと口の中に入れてしまったのだ。だから、もちろん包み紙ごと食べたのだ。咳き込むに決まっている。私はちょっと心配になって、声でもかけようかなぁ~、うん、かけよう。

「大丈夫で――キャァ」

 その少年はいきなり包み紙だけ吐き出してきた。私の、ただでさえ汚かった少年に対する印象は多分この瞬間最低になった。

 でもそんな私の様子にも気付かずに飴をガツガツ(?)と食べる少年。


 これが少年との出会いであった。最悪だけれど……。

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