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天使だって、別れがアル   それは優しいんじゃない、ただの意地悪

ついに別れるときが来る

別れても何もかわらなかったとき

天使はどうするんだろう?

「なんでまた死者の匂いつけてきたんだよ!?」

「いいじゃん、別に。私の勝手じゃないの。っていうかしょうがないの。それが私の生きるための仕事なんだから、お前なんか働いてない奴に何か言われる筋合いないし!」

「…………」

 やばい、会って早々につい切れちゃったら無言で返されたよ~。どうしよう。なんかとてもいらいらするしなんか……困るって言うかなんって言うか。あーもーなに考えてんのか全然分からないし、自分が!

 でも仕様が無いんだよ。それが私の生き方だし生きる方法だし……ってなんかこの言葉がすごく言い訳っぽく聞こえる。自分への言い訳っぽく。別にそんなわけじゃないのに。私はそれなりにこの仕事辛いしあぁああもっと言い訳っぽい。あいつから逃げるための。

 それより、この無言どうしよう。すごく気まずい……。謝ろうかなってなんで私が謝らなければいけないの!? 私は悪くないでしょ? 黙ったあいつが悪いんでしょ? っていうのもなんか言い訳っぽい。なんかいらつく。でも、その苛つきもすぐ収まる。

「まっそうだよな」

 あいつはさらりと受け流した。でも、それはそれでなんか気になるし嫌だ。なら結局どっちがいいんだよ!? って話なんだけど。

 ま、さてと。私もそろそろ話を切り出さなければね……、別れの。

「それでさ、そろそろこういうの止めない?」

「こういうのって?」

「私がカップラーメンをお前に与えにここにやってくる一連の作業」

「何故?」

「私が疲れたから。だってこの岡登るの大変……」

「否小さいし大丈夫だろ?」

「小さいけど角度……」

「ここの角度の何処が急なんだ?」

「ちゃかさないでよ! とにかく疲れたの。だから私はもう来ない。それの何処が悪い? 私は働いてるの。忙しいの」

「ふーん、じゃあな」

「えっ」

 引き止めてよって言いたかったけど飲み込む。言っても何にもならないから、言うことに意味が無いから、何て理由じゃない。私からつかれたって言って私からここにはもう来ないって天使である事の決心をゆるがせられないように言ったのに、なのに引き止めてよって一言は勝手過ぎるじゃない。折角私は解放されたのに……。

 私は解放されたんだよ。嬉しいんだよ。そう無理やり思い込んで笑ってみる。本当に笑えているかは分からないけどゆっくり落ち着いて笑ってみる。そして、一言「さよなら」と言って歩き始める。彼に背を向け。

「あああ、ちょっと待った。うんうん、やっぱりそうだ」

「なに?」

 私はつい振り返ってしまった。未練が私の首を動かしたような気がする。

「おまえ、絶対にツインテールの方が似合う。あと、友達ごっこでもいいから誰かと仲良くなろうとしなよ。きっとおまえうまくやれるから。僕より絶対に」

「うん」

 考えるより前に口が勝手に動く。


これが最後の彼との会話だった。

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