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詩*夜空へ*

手紙

作者: a i o



浅い夜に

星々は青白く光る

忘れかけていた呼吸を

確かめるように吐いた息

乾いた風にさらわれて行く


褪せたモクマオウの木が

闇に煙る霧のように立つ

本当は影の中で燃えているのだろうか


書き留めた感情の切れ端を飲み込めば

また違う名のしこりとなり沈む

鳩尾(みぞおち)に抱えた痛みとともに

消えていく空の色をみる


封切られた思い出は

時系列もぞんざいに

繋ぎ合わせたフィルム

逸れてきた道々の果てに

映し出される 

星がひとつつめたく私を見下ろしている


宛先のない手紙のように

とりとめもなく日々を綴る

いつかこの先に

影の中で燃えている

モクマオウをみることもあるだろうか

空に指先で自署(サイン)を描く


眠らない蝶が

花びらが落ちるように飛んでいる

苦しみながら生きていこうと思う















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― 新着の感想 ―
日々の中で感じたことを、手紙に綴るように心と文字に書き留めて。宵闇の中でマクマオウの木が煙る霧のように立つ姿や、フィルムをつなぎ合わせるように浮かぶ思い出の描写が、とても心に残りました。 星明かりの…
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