第2話:異世界人の来訪
ついに本編と繋がってしまいましたよ。
そうしてマジック弾が完成し、ひと休憩に散歩に2人出ていた。その刹那、違和感が走った。
「・・・来た。彼らが・・・」
光魔法を駆使して双眼鏡のように使う。そこにいたのは鉄の砲を持っており、移動をようやく終えた艦だった。
「・・・武蔵。」
小声でこの二言を呟き、サクラに聞こえる声で言う。
「ん?あれは・・・」
「どうしたんですか?」
「・・・よし。」
顔が変わる。
「・・・成程。分かりました。」
「ニヒル・タンザナイト様。」
「少し彼らが来るのを待つとしようか。」
「ええ。」
すると武蔵からボートが降りてきて、ボートの人間がこっちへ向かってくる。そしてそのまま話しかけてくる。
「あの〜。さっき海岸沿いに居た人ですよね。話を聞かせてくれますか?」
「・・・ああ。何だ?」
「この世界について教えてくれます?」
俺もまだしっかりとは分かっていないんだが。
「・・・すまない。俺も最近村を出たばかりでね。詳しいことは知らないんだ。」
「そうなんですか。」
「街へ行けば分かるだろう。」
「よし、大佐と合流しよう。」
「だね。」
「大佐・・・ねえ。」
小声で俺がそう呟く。
知らない人のために説明しよう!大佐というのは俺がこの世界に転移してくる前に俺がお世話になった先生だ!
学校の特別教師枠のくせして米国軍人で俺達としょっちゅう一緒に行動していた人だ。
ちなみに生徒の苦しみをご飯のお供にしているように俺には感じることも多々あったように思う。ただ、やる時はしっかりとやる人だったな。
そうして門まで一透を連れて来る。
「ほら、着いたぞ。」
「おおー。ここが。」
「坊主じゃねーか。調子はどうだ?」
「順調だ。」
「ならいい。ほら、通れ。」
「そうだ。こいつ等もいいか?」
「通行手形は・・・」
「無いらしい。」
「坊主。どうするんだ?」
「俺の通行手形で通して街の中で発行すればいいだろ。」
「まぁ・・・それなら良いんじゃないかなぁ。お前が責任を取るなら。」
一透がリーダーなら問題はない。安心できる。
「大丈夫だ。こいつ等は大丈夫。」
「にしても・・・これは・・・」
「そうだな、ギルドにでも行ってみるか?」
「ああ。」
そうしてギルドへ向かう。
「少しトイレに。」
一透が離れる。
なーんかやってるな?こいつ。
後をつけてみる。
『来ないのか?』
『今の所、無理だな。51cm砲で私を吹っ飛ばすか?』
『危険すぎるし成功する可能性も限りなく低い。駄目だ。』
『ん〜、その街には教会ってあるのか?』
『わからない。』
そろそろ行くか。
「そろそろ終わっただろ。トイレ。」
『通信を終わる。ブツッ』
「・・・通信・・・ねぇ。街中で変なことをするのはやめておけ。」
「・・・ああ。」
「仲間でも居るのか?」
「ああ。」
「通行手形は。」
「持っていない。」
「・・・どういう奴らだ。」
「・・・人外みたいな奴らだ。」
「多少の人外なら許容範囲だ。」
ほんとにヤバイ奴らじゃないなら大丈夫だがな。
「まあいい。ちょっと依頼を引き受けてくる。」
そうしてギルドへ行き、依頼をとってくる。
「来るか?」
「勿論だ。」
そうして街を出て、討伐依頼、森の魔物を一定数倒せという依頼を始めるため、森へと向かっていた。
「ん?あれは・・・?」
知らないやつが居る。誰だ?こいつは・・・片方は金田ハル。それは分かる。もう片方のやつは一体・・・?
「こんにちわ」
「こんにちは」
取り敢えず用件を聞くとしよう。
「何をしに来たんだ?」
「あっ一透くんを知りませんか。」
「どうした。」
一透がきょとんと答える。
「誰だ?フヨウ。分かるか?」
「いえ。分かりません。」
「そうか。」
この世界の奴らではないのかもしれないな。
「大佐が、一透と合流しろって。」
「成程な。軽い依頼を丁度この人と受けていた所だ。」
「どんな?」
「魔物の討伐依頼だよ。・・・狩るなよ?」
なんか顔が青いな・・・取り敢えず聞いてみるか。彼女のことを。
「ところで貴方達は?・・・すまない。俺は、ニヒル・タンザナイト。彼女はフヨウ・スネピル。よろしく頼む。」
「金田 ハル。一透の友人さ。」
「エリル・フレア・ラー。壊すのは得意だよ。」
「壊すなよ?」
一透がジト目でそう告げる。
エリル・フレア・ラー?聞いたことのない名だ。
「私が食べたBBCV-03の18m自由電子レーザー砲は、アメリカに返したから。確か、新しい戦艦に積むらしいよ。」
ん?BBCV-03のレーザー砲を食った?なーんか分かりそうで分からんな・・・。
「そう言えば武蔵に大佐用の試作携帯レールガン積んでたけど、バラして艦の電力に使う?」
何故バラして電力にしようとする?待てよ?まさか武蔵の核が壊れたんじゃないのか?それなら最近できた核を渡さないと帰れないな。
「なんの話をしてるかは分からんが最近面白いものの生成ができたんだ。3つな。やるよ。」
「良いんですか?ニヒル様。」
「いつでも作れる。」
すると3つの直径が単4電池ほどのサイズの何かを放り投げる。 それを一透が慌ててキャッチする。
「・・・⁉・・・こいつは・・・⁉」
「「あっ・・・(察し)」」
エリルとハルが何かを察する。
「・・・核。」
佐奈が呟く。
「魔物の本体となる核が・・・何で?」
「まぁ、一部の魔物は核が出てくることがあるな。ただ、最近の魔物学で分かったのは・・・」
「『核は魔物の魔法の補助の役割を持っていたり、別の系統の技が扱えることを可能にする媒体である。』・・・ですよね。」
「ああ。その通りだ。よく勉強しているな。」
ハルとエリルの血の気が引く。
「さらに『魔力核は価値が高く、魔法の杖や魔剣に装着され、魔法の効率を高めることが出来る。』ので重宝されてますね。魔力核は。」
「「ヒュッ」」
「・・・まぁ、俺達は魔力核をそんなに深く追い求めようとはしないな。自分で作れるし。」
「膨大な魔力を結晶化させ、更にそれを飽和状態にすれば出来るなんて人間業じゃありませんからね。」
「まぁな。」
「あっ、出来た。」
出来てはいるがそんなんではすぐ消える。魔力が少なすぎるんだ。
「純度が低い。結晶にすらなっていない。」
「失敗かぁ」
と言って食べる。
いや食べるのかよ。どういう胃をしてるんだ。
にしても今のあれは核ではなく結晶だったな。準核融合炉くらいならできそうだったな。
「こうやるんだ。」
すると莫大な量の魔力が溢れる。全員の顔が真っ青になるほどの。それが一瞬にして収束し、小指の爪ほどのサイズの魔力核になる。
「まぁ、争いの火種になるから。」
異空間に放り込む。
「特級と大体同じ位の魔力量だよ、これ。」
まぁな。
「早く終わらせよう。くだらない話はせず・・・な。」
すると一瞬にして魔物が狩られるのだった。
そろそろ話のストックが切れてきたなぁ。