第2話:初ギルド
長い期間を開けて第2話登場。
カイトの言われた通りに行ってギルドへたどり着く。
「やっぱりでかいな。これ、ラズガイト街1号館って書いてあるってことは複数あるのか。」
取り敢えず中へ入ってみる。
すると右を見ても左を見ても冒険者たちがくつろいでいる。
「あのー。冒険者登録をしたいんですけど。」
「はい。何名様でしょう。」
「俺と彼女の2名で。」
「それでは冒険者ギルドの解説をさせていただきます。」
冒険者にはAからSSSまである基本ランクと職業階級というものがあります。
皆さん始めは冒険者のFランクから始まり、成果を上げてランクを上げていき、職業を変更していきます。
ちなみに基本ランクの平均ランクはBですね。続いて職業階級ですが剣を使うのであればAランクから剣豪、Sランクで剣聖、SSランクで剣神となっています。
剣聖からは基本的に国から招待が来ます。あなた達は何にします?そこの半獣人はさんも。
「え?私ですか?」
本に書いてある職業の中に興味を引くものがあった。
「剣士のなかに侍ってのがあるのか。」
「ええ。剣聖や剣神等と同じ称号のような形ですが。侍というのは刀という武器を使うことが出来る冒険者の総称です。この刀という武器は軽く、攻撃力が非常に高い。ただし剣聖ほどでないとまともに扱えないのです。」
侍・・・俺にぴったりじゃないか。
「よし。侍ってのになってみよう。」
「えっ。」
周りがざわめき、笑う。
「あんちゃん侍になるのか!悪いことは言わねえ。やめとけw」
笑いながら言っているが俺はそもそも刀を振って戦ってきている。刀を使う専門職業があるならそれをするのは当たり前じゃないか。
「興味が出てしまったんだ。興味が出ると中々収まらなくてね。」
「それでは刀が扱えるかの試験を行います。侍には必須なんです。」
「分かりました。」
そうして訓練場へと移動する。
大量の人が見る中刀を渡される。一旦鞘から出してその刀身を見る。
「・・・いい刀だ。」
思わず呟く。だってこれ、武器ランクで言うならAランク程だ。ぱっと見A-かと思ったが、これは違う。かなり精度が高い。
「そんなんお前なんかに分かるかよw」
「それではあれをすべて切り落としてください。」
ランダムに配置された藁。
「あの中には木も入っていますので。気をつけてください。」
「分かりました。」
そうして刀を鞘に戻して腰に刀をさす。
「やる気あるのか?」
「しかも向きが反対だぜ。下を向いてる。」
「佩用ではないんだよ。これは。差表ってやつだ。・・・大丈夫です。」
「それでは・・・始め!」
目標は10個か。なに、簡単なことだ。
鞘を左手で左に45°ほど傾け、右手で柄を持ち、体をかがみ込み、左の親指で鍔を押して少し開く。そして一気に的へ接近し、斬る。
素早く全てを斬っていき、刀を軽く振るい、鞘に戻す。
あの程度で刀を折るなど言語道断。
「ざっとこんなもんかな。」
すると歓声が上がる。
「すげえ!あの小僧折らずにやりやがった!」
「あの構え、独特なものに見えるが刀の本来の使い方のようにも見える・・・!」
刀の聖地日本から来てるからな。そりゃあ出来るさ。
そうして再び受付へと移動する。
「試験に合格したので貴方は侍の称号を持ちます。結局詳しいところはどうしますか?」
本を見ているとふと気になる言葉が見えた。
「・・・傭兵?」
「冒険者と基本同じです。冒険者より勝手が良いかもしれません。傭兵は色んなところから依頼が来ますから。ただ、難しい依頼が来ます。それでもいいですか?」
「ええ。構いません。」
「それでは・・・サクラさんは?」
「ええ?私?」
「ええ。ただの関係ではないのでしょう?」
「・・・。」
サクラの顔が赤くなった。
「オススメとかありますか?」
「まだどういう人かは分かりませんが、きっと魔術剣士がいいんじゃないですか?」
「・・・はい!」
嬉しそうだな。笑顔を見ているとこっちまで嬉しくなってしまう。
「それではお二人には武器を渡すことになります。取り敢えずお聞きしますがご年齢は?」
「15です。」
「私も・・・」
「それならキャンペーンの対象内ですね。」
「キャンペーン?」
「ええ。17歳未満の子供にはギルドの登録をした際、武器を渡すことになっております。」
「それは助かる。」
「この際、専用の鍛冶工に言ってみていってみましょうか。」
「鍛冶工?」
「貴方達の武器を作る職人です。」
なんかすごそうだなぁ。
「位置はギルドの正面から出て、左へ曲がって2つ目の丁字路を右へ曲がって左手にあります。」
「ありがとうございます。」
新たな武器を手に入れに…