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第1話

   

 天気の良い日曜の午後。

 片肘ついて寝転びながら、洋介はのんびりとテレビを見ていた。

 今日は恋人の貴子が遊びに来ており、だらだらと二人で部屋で過ごすつもりだったが……。

 真面目で几帳面な性格の貴子には、そうした時間の使い方は向いていないらしい。いつのまにか洋介を(ほう)って、彼の部屋を勝手に掃除し始めていた。


 そんな貴子が洋介の背後に立ち、彼に声をかける。

「ヨウちゃん、これは何?」

 洋介が振り返ると、貴子はムスッとした表情で、(ほこり)まみれのハイヒールを手にしていた。

 二つではなく一つ、つまり一足分ではなく半足分だけ。形から判断すると、左足用のようだ。

「……赤い靴だね」

「それは見ればわかるわ。私が聞きたいのは、どうしてこれがヨウちゃんの部屋にあるのか、ってこと」

 明らかに女性用の靴であり、それを彼氏の部屋で見つけた以上、彼女が気分を害するのも当然だった。

「その靴、どこにあった?」

「玄関の靴箱の裏に落ちてたの。掃除のために靴箱を動かしたら、これが出てきたのよ!」

「『玄関の靴箱』とは大袈裟だな。しょせん安アパートだから、部屋の入り口は『玄関』ってほど立派じゃないし、たった三段の小さい棚を『靴箱』だなんて……」

「誤魔化さないで! それでも玄関は玄関だし、靴箱は靴箱でしょう? そんなことより……」

 貴子の眉がさらに吊り上がる。

「……ヨウちゃん、女の人を部屋に連れ込んだのね? このハイヒール、浮気の証拠だわ!」

   

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