第6話 休みの日なのです!
『今日は学校はお休み!少し魔歩ちゃんの様子を覗いちゃいましょう
どれどれ....あっ、』
「わぁっ!なんですか急に!」
『痛え!』
「作者だからって好きに行動出来るとは限らないでください!」
『すいません!』
「全く何なんですかせっかくの休みの日ですのに....」
『あらおやすみなの?魔歩ちゃん。いいなぁ学生って。楽しんでね!』
「はい!」
〜〜〜
長屋から少し遠い山奥にある野良。ど真ん中に立ち、一呼吸して心を整える魔歩。
「風よ!」
「雫よ!!」
魔歩の辺りに風が吹き出し、水が宙を舞う。
「はぁっ!」
水は雫となり、魔歩が手を出した方向に散弾のように飛んでいく。
「土よ!」
散弾と化した雫は土で築き上げた障壁に激しく当たる。
崩壊した障壁に今度は氷の魔法を付与する魔歩。立て続けに風の魔法を地に使い高々に飛んでいく土。
「火柱よ!!」
舞い上がっていた土が炎によって蒸発し跡形もなく消滅した。
「ふぅ〜...。よし魔法が変わらず使えるね」
(もし使えなくなってたらこの作品の目玉要素が薄れてホントの日常生活作品になってしまわれます。女子高生を追うドキュメントになってしまいます。絵面的にヤバい!)
「さてと、夢さんの所に向かいますか。(そよ風よ!)」
〜〜〜
「夢さーん!」
「魔歩。修行はもう終わったの?」
「はい!修行ではないですけども」
(夢さん。本名は榎本夢。短距離走者で全国でトップ10に入る程の実力です)
(恋愛に関してはからっきしダメで異性同性からモテてる人ですが奥手ですぐに顔に出てしまう少しカワイイ一面が見られるんですよ)
(実はスノボーもサーフィンも出来る人なんですよ。夢さん曰く一緒だそうです)
「魔歩。見てよこれ」
夢は魚と果実の採取していた
三人前の魚と小さな小魚が多数。釣竿や網を使用しそれを取った
「わぁ夢さんすごい!」
「ありがとう。でも、今回はたまたま運がよかっただけよ。」
「こっちはもう少し捕れそうだから、魔歩は大家さんが育ててる果実を取りに行ってくれる?」
「うん!分かった!」
魔歩は森の中を農園へ向かうのだった。
農園は全長300mを誇る。苺、みかん、りんご、葡萄等の果物を栽培している。収穫された果物は市場では人気がある。
収穫機が2台あってボタンを押せば自動的に実っている果実を収穫を行う。
「.....ひまですね。あ〜あ、私も魚釣りしたかったです」
『あら、どうしたの?魔歩ちゃん?』
「収穫は自動でやってくださるので私今手持ち無沙汰なんです」
『そうなんだね。よーし、ここはぼくの昔の話を..』.!
「いえ、結構です」
『えぇー!?盛り上がってきた所なのに!』
そろそろ持ち運びお願いしますかね。
魔歩は果物でいっぱいになった籠を持ち帰る為に配達用の全自動AIロボットを起動させる。
目的地となる場所に辿り着き荷物を置いた後、自動で起動した場所に戻ってくる。
「お願いしますよー」
起動し空高く荷物を運んでいく配達ロボ
「おーい。魔歩そっちはどう?」
「はい。こちらは無事収穫し終わりました」
「こちらもちょうど良いぐらいに取れたよ。」
「おぉー!流石夢さん!」
「さ、戻ろうっか」
「はい!」
2人は作業を終え長屋へと向かう
「お帰りなさーい」
大家さんがネコに餌をやりながら、日向ぼっこを楽しんでいた。
「大家さんただいま戻りましたー!」
「ありがとうね魔歩。収穫バッチリだったわ!まぁ、すごく取れたわね魚!」
「今回は運が良かっただけよ」
「今日はこれで刺身にしようかしら?
2人ともご苦労さまです。昼食出来上がったから食べましょ」
3人は昼食を召し上がった。そばと、うどんが盛られており、天ぷら等をトッピングするといった物であった。
召し上がった3人はそれぞれの時間を過ごす。
魔歩は旅の計画を作成し、夢は筋トレとランニング。大家は御近所との交流に。
(北東の地方は雪が降りダイヤモンドダストが観られます...か。雪国は良いですがこの時期はもう遅いですね。
中央地方は高層マンション、超大型施設、
全世界からも文化が進んでいるとして注目されている大都市。ここに行くのもステキですが1人だと少し怖いですね。
ん??わぁー、こんなに良いスポットがあるんですね北西の地方は
よし、夏休みは北西地区に行きましょう!)
その写真には常夏のビーチ。そして透き通るようなセルリアンブルーの海が広がっていた。
(お金を貯めないといけませんね)
あくびを漏らす魔歩
「ほぁ〜....」
気分転換にと外に出た魔歩。空はすっかり夕焼けに風が草原をなびかせ音を鳴らしカラスは鳴き続け、
静寂の空間に自然の音楽を流す。
「やっぱり、ここはステキな場所。」
(......月日が経つといずれ大人になってこういう時間は少なくなるのか)
「まーちゃんここほんと好きね」
「わぁ!びっくりした」
「お買い物帰りに寄ったらまーちゃんがいたからね」
「そうなんですか」
「なに?なんか暗いね」
「ん?うーん、考え事。大人になったらぼーっとする時間が少なくなるのかなって」
「そうだね〜。まぁ確実にこうやってのんびりしてられる時間はなさそうね
好きでもない仕事をただひたすら行っている人。
目指していた自身の夢に辿り着けず違う人生を歩んじゃった人。
大きな事に巻き込まれて希望も失った人。
世の中にはそういう方達が山程いる。
悲しい現実が待っているけど、魔歩。
希望と夢を持って。興味があれば触れてみるの。続けられたら向いている証拠。後は自身を信じ、行動する。力んじゃダメよ。可能な限り行動すればいいの。」
大家さんは自身の出来事を語ったようにみえた。私は....。
「さぁ、この話は終わり。まーちゃん買い物袋持って〜」
「えぇ〜、ネットで買い物できるし、エアーに頼めば持たずにすむのに」
「はははーこういうのも良いじゃない?」
「わかりましたよ〜。じゃあそれ持ちます」
「お!まーちゃんありがとー」
大家さんすごいね。なんか人生楽しんでるみたい。なんも悩みもなく好きなように楽しんでて
大家さんに育てられた魔歩。自身の夢を、時間を捧げた大家さんとの過去はまた機会がある日に...
「もぉー!!光熱費、水道代、ネット代高いよー!」
大家さんにも悩みがあった。生活費のやりくりである。